2012年11月22日、カプコンが満を持して世に送るマンガチック爽快アクション『エクストルーパーズ』がついに発売された。やけにテンションが高い主人公に、子安武人ボイスでしゃべる機動兵器、弾数無制限にぶっ放せる武器など、今回は本作の魅力についてお伝えしたい

『エクストルーパーズ』は入植実験惑星「EDN-3rd」を舞台に、主人公ブレン・ターナーが惑星に迫る危機「スブリマトゥム」に立ち向かうSF冒険活劇アクションゲーム。『ロスト プラネット』シリーズと界観を共有しており、機動兵器「バイタルスーツ(VS)」や、原住生物「エイクリッド(AK)」、未知のエネルギー「T-ENG(サーマルエナジー)」といったシリーズでおなじみのキーワードが続々登場するが、独立した新規作品に仕上げられている。

ゲームを始めてみると、コミカルな演出が多く楽しめる冒頭から。「友情」「努力」「勝利」の3拍子が揃いつつ、次第にシリアスへと盛り上がっていく熱いストーリー構成は、まさに『少年ジャンプ』的と言えるかもしれない。グラフィックには、トゥーンレンダリングを採用することでカジュアルに仕上げ、アクションシーンは文字の擬声語が浮かび上がるというマンガ的表現が取り入れられている。操作は後ほど詳しく紹介するが非常にシンプル。弾数無制限で撃ちまくれるため、アクションシューティング初心者にも親しみやすい作品と言えるだろう。

コマの中のキャラクターが喋る! VSが動く! アクションシーンではダメージ音が「ガガッ!」「ドドドッ!」などと表示される

前述のとおり、キャラクターも非常に魅力的である。主人公ブレン(CV:梶裕貴)が「俺がブレン・ターナーだっ!」「行くぞギンギラ、一番星だ!!」などと叫ぶ姿は『グレンラガン』のカミナと重なるほどとにかく熱い。また、ブレンが搭乗するVS「ギンギラ」が軽快に喋る(CV:子安武人)のも本作ならでは。ブレンとの掛け合いは、かの「ナイトライダー」のキッドとマイケルの名コンビを連想させる。重要なミッションにおいては出演している声優の歌う挿入歌が流れ、気合いを注入してくれるのも心憎い演出だ。

いつもは冷静なクーリスだが、とにかくブレンとは相性が悪い。ブレンとクーリスの因縁の対決はゲーム後半まで続いていくことに

VRミッションなどでお世話になるAIの「ウィズ」。ほかのベースにも彼女の姉妹が存在する。ちなみにこの「W.I.Z-γ」はW.I.Zシリーズの三女にあたる(CV:小林ゆう)

使用するメイン武器とサブ武器は弾切れなしのため、弾丸を補充するべく敵が落とす銃弾を回収したり、ボス戦で武器の弾数が底を尽きて泣きをみるといったことから解放される。もちろん弾倉の弾を撃ち尽くせばリロード完了までは攻撃できないため、弾数の同時切れだけは注意する必要があるが、実際のプレイ感としてはこちらのシステムのほうが断然テンポがよい。また、自動ロックオンで照準を合わせる必要が無いので、TPS等に苦手意識を持つプレイヤーへの配慮もある。あるいは飛び道具オンリーの『モンスターハンター』と言うこともでき、『モンハン』の経験があるプレイヤーであれば難なくなじめるだろう。

操作はかなり手軽な部類にはなるが、だからといってヌルいわけではない。武器ごとに射程が設定されているほか、至近距離で攻撃するほど威力が上昇するため、いかにターゲットに接近して有効射程距離から攻撃を行うかが本作の醍醐味。ゲーム序盤は遠距離からターゲットを仕留めていたが、操作に慣れたゲーム後半では、ダッシュで敵を撹乱し、ショットガンやロケットランチャーで巨大AKにトドメをさせるようになり、ゲーム性が自然な形で体になじんでいくのがわかる。また、武器ごとに弾数やリロード時間が異なるほか、サブ武器に関しては雷・炎・氷のいずれかの属性が付与されているので、ミッションに応じて最適な武器をチョイスしていこう。

まずはメイン武器をガンガン撃ちまくってけん制し、弱点を見つけたらそこに強力なサブ武器をお見舞いすべし

武器の選択はミッション開始前に行う。ミッションを確認してステージをチェックし、最適な武器をチョイスすべし

そして、基本にしてもっとも重要なアクションが、ジェットパックによる高速移動だ。ジャンプできない本作においては、敵の攻撃をかわす最大の手段であり、ダッシュを駆使することが『エクストルーパーズ』を制すると言ってよい。そして、そのダッシュの先にあるのが「EX-Tカウンター」である。

ダッシュからの避けや攻撃は基本にしてゲーム攻略の最大のカギといってよい。ゲーム序盤で自分のものにしてしまおう

体力ゲージの下にある☆型のEX-TゲージにT-ENGが蓄積されると、繰り出せる必殺技「EX-T(エクスサーマル)ブラスト」。3つのタイプを習得することができ、この必殺技は巨大AK戦でも大活躍してくれる

敵がひるんで緑のサークル輪が出現した時、輪の中でアクションボタンを連打すると、さらに長く敵をひるませられる「アンカードライブ」が発動する。マスターすれば戦闘はぐんと楽になる

本作では敵の攻撃をギリギリでかわすと、一時無敵の回避行動「EX-Tダッジ」が発動。さらに、そこから攻撃ボタンを押すことでカウンター攻撃「EX-Tカウンター」が繰り出せる。「EX-Tカウンター」のタイミングはなかなかシビアだが、カットインが入る派手な技にして、大ダメージも与えられるとってもお得な技なので、ぜひともマスターしていただきたい。 そのほか、ステップ移動からアッパーを繰り出すと、ターゲットを上空に突き上げ、銃を乱射する『デビルメイクライ』的攻撃も可能だ。……続きを読む