IDT(Integrated Device Technology)は、ワイヤレス・パワー・コンソーシアム(WPC)のTx-A5、Tx-A6、Tx-A11方式向けに最適化されたワイヤレスパワートランスミッタ「IDTP9035/9036」を発表した。

2製品は、シングルコイルの5V、および3個のコイルを使う12V向けに最適化されたもので、WPCが定めるQi規格に準拠する電磁誘導方式トランスミッタとなっている。高効率かつ豊富な機能を備え、「IDTP9035」はWPCのTx-A5仕様とTx-A11仕様(5V)の要求を満たし、「IDTP9036」はWPCのTx-A6仕様(12V)を満たすように設計されている。

IDTP9035は、標準的な5V電源の入力を備えたシングルコイル構成のために最適化され、コスト効率が高く低電圧のパワーアダプタにおいてBOMを削減することができる。一方のIDTP9036は、12V電源で動作する3コイル構成をサポート、車載用途向けとなっている。同社がすでに発表済みのQi規格準拠のトランスミッタ「IDT9030(Tx-A1)」と同様に、「IDTP9020」をはじめとする任意のQi規格準拠のレシーバと完全な互換性がある。Qi規格準拠のワイヤレスパワーのソリューションは、すでに充電パッド、車載、産業、その他の民生機器などの用途で採用されている。

また、DTP9030と同様に、高度に集積化され、既存のソリューションと比較して、安全性の改善、付加機能、出力電力増加が可能となる、独自のフォーマットとQi規格の両方をサポートするマルチモード動作ができる。

なお、パッケージは6mm角の48ピンVFQFPN。現在、特定のユーザー向けにサンプル出荷を開始している。

Tx-A5、Tx-A6、Tx-A11方式向けに最適化されたワイヤレスパワートランスミッタソリューション「IDTP9035/9036」