シルバー賞は3作品

Realistic部門でシルバー賞に輝いたのは阿部克彦さんの「0×2=0(原点)」、竹澤葵さんの「snaphone」、Idealistic部門でシルバー賞に輝いたのはギオンシャベットさん・五十嵐剛さんの「Totem-O」だった。各受賞者には賞金20万円と賞状などが贈呈された。

2画面2レイヤーを同時に利用できる、0×2=0(原点)

ディスプレイを手前に倒すことでアプリを起動できる、snaphone

ARインターフェース、ミニプロジェクター、レーザー投影キーボードを主軸に構成された、Totem-O

ゴールド賞は2作品

Realistic部門でゴールド賞に輝いたのは石花啓樹さんの「jog」、Idealistic部門でゴールド賞に輝いたのはタカノジュンさんの「Lattice」。各受賞者には賞金50万円と賞状などが贈呈された。

タッチパネルに加え「ずらす」行為でも操作できるスマートフォン、jog。下層面は4方向にスライドでき、サブディスプレイとしても利用できる

伸縮性導体によるELディスプレイで縦横比を変化させることができる、Lattice

グランプリに輝いたのは?

グランプリに輝いたのはアンドレア・ポンティさんの「Touch」。ポンティさんには賞金200万円と賞状などが贈呈された。同作品は、上部ディスプレイに表示された映像に応じて、下部の立体3Dタッチパネルが変形するというもの。目の見えない人のためには点字が浮かび上がり、お年寄りユーザ向けにはボタンが浮かび上がる。そのほか洋服の生地の感触を確かめたり、楽器の鍵盤が浮かび上がったり、というような利用シーンも想定されている。

上部ディスプレイに表示された映像に応じて、下部の立体3Dタッチパネルが変形する、Touch

受賞者のポンティさんは、京都府に在住のデザイナー。構想のきっかけを流暢な日本語で述べた。現在、様々なメーカーがスマートフォンを開発しているが、実際に触って感触を確かめられる製品は、まだ開発されていない。同作品のアイデアは、そんなシンプルな気付きに端を発したものだという。「触れる、新しい使い方ができるスマートフォンがあれば面白い」と話し、今回の受賞を喜んだ。

「触れるスマートフォンがあったら、目の見えない人やタッチパネルの操作が得意でないお年寄りにも使ってもらえる」と話すポンティさん

このあと懇親会となり、審査員による講評などが行われた。また、会場には受賞作品のモックアップが展示された。受賞者はお互いの作品に見入り、意見の交換をするなどして交流を深めていた。

(記事提供: AndroWire編集部)