このほかにもハードウェアの面では、対角4インチのRetina Display、500万画素のカメラ、Bluetooth 4.0、A5プロセッサの採用など、大幅なブラッシュアップが目立つ。特に操作性を左右する4インチのRetina Displayは、スペックだけでいうと解像度が1,136×640ピクセル(326ppi)となり、iPhone 5と同等だ。

アイコン1段ぶん、縦長になったディスプレイ。すでにiPhone 5の紹介記事などでみなさんもよくご承知だろう

プロセッサが新しくなったということで、その性能が気になる方は多いだろう。ベンチマークアプリ「Geekbench 2」を使ってスコアを計測してみた。参考として、第4世代iPod touch、iPhone 5についても計測を行なっている。

第5世代iPod touchのベンチマーク結果

第4世代iPod touchのベンチマーク結果

iPhone 5のベンチマーク結果

結果をみてわかるとおり、第4世代iPod touchのスコア「383」に対して第5世代iPod touchは「630」と、約1.6倍のスコアを叩き出しており、着実に性能が向上していることがわかる。ただしiPhone 5はそのさらに上をいく「1639」というスコア。プロセッサの性能がワンランク上であるのに加えて、メモリの容量も第5世代iPod touchの倍であるというのが効いていると思われる。

背面のiSightカメラの有効画素数は500万画素に向上し、iPhoneに追いついた。カバーはサファイヤガラス製。マイクとLEDフラッシュも付いている

カメラが第4世代モデルの約70万画素(960×720ピクセル)から500万画素となったのは大きい。L判印刷の必要十分解像度が200万画素程度なので、十分実用に耐える性能といえる。動画撮影が1080pに対応、FaceTime(前面)カメラで120万画素の静止画と720pの動画撮影が可能と、大幅に撮影性能が強化されている。カメラ性能は、昨年の秋にiPhoneが4から4Sにモデルチェンジした際にiPod touchが"置いていかれた"ところだけに、今回あらためてiPod touchがiPhone 5に追いついたことの意味は大きい。iPhone 5同様カバーはサファイヤガラス製で、従来よりも強度がアップしている。

ソフトウェアの面では、これもiPhoneとの違いになっていた「Siri」への対応、そしてiOS 6が搭載されていることにより新たに対応することになるパノラマ撮影などが気になるポイントといえそうだ。

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