完全に寝かせたスタイルにもできるタッチPC
タッチ操作に対応したディスプレイを搭載するボードPCは、現在ではそれほど珍しくない。しかし、これまでのタッチ対応モデルでは、いまひとつ具体的な利用イメージが湧かなかった人もいるのではないか。
例えば、AV機能を強化したモデルではリモコン操作が付属するが、画面から離れていても操作ができるという点で非常に便利だが、タッチモデルの場合、そもそも画面が触れるほど近くにいるならば、マウスでの操作で事足りてしまう。タッチ操作は直感的というが、どうも使う場面がない。そんな風に感じていた人も少なくないはずだ。
そうした「タッチ機能をどう使うのか」という問いに、1つの回答を示したのが「VAIO Tap 20」だ。可動範囲の広いスタンドがついたボードPCという形状と、タッチ操作に最適化されているWindows 8というOSが組み合わさったことで、リビングで家族が顔を寄せて使うという利用シーンが、現実的に感じられるものになっている。
まずは外観から見てみよう。ディスプレイの下に目立った脚がなく、ディスプレイの縁が直接テーブルに置かれるタイプのボードPCだ。実際にはごく小さな突起が脚として機能する。
本体を主に支えるのは、背面にある枠状のスタンドだ。一般的なスタンドは脚が下向きに取り付けられて、設置する際に脚を開く形状となっているが、「VAIO Tap 20」の場合は、上向きに取り付けた脚をくるりと回転させ、下向きにして利用する。
スタンドの角度は無段階で自由に調整でき、最終的には本体背面にぴたりと収まり、ディスプレイは平らな状態で真上を向くようになる。完全に真上を向いてしまうというのがおもしろく、この状態だとまるで巨大なタブレットのように見える。
ラインナップはIntel Core i7プロセッサ搭載の「SVJ20219CJW」と、Core i5プロセッサ搭載の「SVJ20218CJW」、Core i3プロセッサ搭載の「SVJ20217CJW」の3モデルが用意されているが、いずれもディスプレイサイズは20型ワイドで、本体重量は約5.2kg。片手で軽々というほどの軽さではないが、大人の手があれば簡単に家庭内で場所を移して利用することもできるレベルだ。