ノートPCの延長線上にある製品
「VAIO Duo 11」は、「Surf Slider」と呼ぶ新デザインを採用した11.6型のコンバーチブル型のノートPCだ。ディスプレイをスライドすることでキーボードが現れ、タブレットとノートPCの2つの形態を切り替えることができる。
製品が納められた箱から「VAIO Duo 11」を取り出してみて、最初に感じたのは「思ったよりも大きい」ということだった。現在のタブレット市場でメインストリームとなっている10型クラス、あるいは7型クラスの製品を見慣れていると特にそう感じる。
しかし、これはタブレットとの比較で感じることであり、ノートPCとして捉えるとコンパクトな製品だ。「VAIO Duo 11」の本体サイズは約319.9×D199×H17.85mmと、11.6型ディスプレイを搭載したほかのUltrabookと比較しても遜色のないサイズだといえるだろう。実際にディスプレイをスライドさせてキーボードを出した状態にすると、はじめに感じていたような「大きさ」への違和感は小さくなった。
「VAIO Duo 11」は、スライド機構によってタブレットからノートPCへ切り替えられる点が大きな特長。横向きにした状態で、ディスプレイの上部を手前に引き上げるようにする、あるいは側面にある本体部分とディスプレイ部分の段差に指をかけて、持ち上げるようにするとディスプレイの下からキーボードが現れる。
タブレットからノートPC、またその逆への切り替えは実にスムーズだ。ヒンジ部分にばねが仕込んであり、ディスプレイを上げようとすると、このばねのおかげでスッとディスプレイが立ち上がり、ほぼワンアクションで切り替えの動作を完了することができる。
ディスプレイの開閉が多くなると、ヒンジにかかる負担も大きくなることが予想されるが、見たかぎりでは各部分がしっかりと作りこまれているという印象でだ。ソニーが実施している品質試験ももちろんクリアしているという。
「VAIO Duo 11」は、タッチ対応11.6型ワイドの広視野角ディスプレイを搭載する。解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。明るく高精細な画面は、画像やテキストなどもはっきりと表示される。
Webサイトの閲覧やちょっとした動画鑑賞であれば、10型クラスや7型クラス、あるいはスマートフォンなどで増えている5型クラスのディスプレイで最低限ことたりるが、何か資料を参照しながらテキストを作成したり、プレゼン資料の作成を考えると11.6型ワイドというサイズが必要だと感じる。そう考えると「VAIO Duo 11」の位置付けはあくまで「ノートPCの延長線」にあるといえる。
ただ、映り込みが気になるときに、キーボードを出した状態だと、ディスプレイの角度調整ができない点が少々面倒に感じるかもしれない。もちろんタブレットモードであれば自由に角度をずらせるので問題はない。
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