利用者が手を動かさなくても自走して部屋を掃除するロボット掃除機。「家事の手間が省ける!」と働く主婦層を中心に話題となり、いまや複数のメーカーが参入し、消費者の注目度もますます上がってきている。マイナビニュースではこのほど、ロボット掃除機に関するアンケート調査を実施した。調査結果から、ロボット掃除機の知名度やニーズ、不安点などを読み取り、知名度、人気度の高い「ルンバ」がユーザーのニーズを実際に満たせるのか、その実力を検証してみた。

最上位機種の「ルンバ780」。ルンバの最新機能と技術のすべてを備えたフルスペックモデルだ

ロボット掃除機が満たし得る要件と人気機種とは?

調査は、マイナビニュース会員を対象に2012年8月10日、11日に実施。有効回答数318件、このうち男性が45.9%、女性が54.1%を占めた。年齢層は、20代が52.9%、30代が30.9%、40代が8.7%、20歳未満が0.9%、50歳以上が6.6%。また、25歳~34歳までのいわゆる"アラサー世代"が60.8%を占めた。

回答者のうち、ロボット掃除機を所有していると答えたのは5%(【図1】)。16.7%が「購入を検討している」、78.3%が「興味がある」と答え、ロボット掃除機を買うきっかけや理由として、「お金が貯まったら買いたい」、「広い家に引っ越すことになったら買いたい」「楽そうだから」といった購入意欲が挙げられた。

【図1】「ロボット掃除機の所有状況と関心度」(マイナビニュース会員アンケート結果より)

一方、ロボット掃除機の所有者のうち86.7%が使用機種として「ルンバ」と回答。ロボット掃除機の機種の認知度では「ルンバ」が95.9%、購入希望機種としても79.9%がルンバを挙げ、人気、知名度ともに圧倒的だった。

このように高い人気を誇るルンバのロボット掃除機としての技術的な特徴は、人工知能「AWARE(アウェア)」の搭載。ルンバの頭脳ともいうべき存在で、部屋の形状や広さ、床の汚れ具合など数十種類の各種センサーで検知した情報をもとに瞬時に分析し、プログラムされた40以上の行動パターンから最適な動作を選択・実行する。また、判断動作は毎秒60回以上にも及ぶ、まさに"頭の回転"の速さだ。また、人工知能から受け取った情報をもとに判断した結果を、即座に動作に反映させるため、「iAdapt(アイ・アダプト)」と呼ばれる独自のプロセッサーが採用されている。

ロボット掃除機に求められているユーザニーズとは?

今回の調査結果からロボット掃除機に対する非常に高い購入意欲が浮き彫りになったものの、購入前に不安点を抱えている人も多いだろう。実際、自由回答によるロボット掃除機への不安点では「ちゃんと掃除できるのか」といった声が多く聞かれた。さらに、ロボット掃除機に最も求める要素として、「細かなところまで掃除できるのか」、「ごみの吸引力」といった、精度に関する部分が高かった。

【図2】「ロボット掃除機に求める要素」(マイナビニュース会員アンケート結果より)

そこで、この記事では、知名度人気共に高い「ルンバ」を使って、不安要素として高かった「細かなところまで掃除できるのか」、「ごみの吸引力」、「掃除時間」について、ユーザーのニーズを満たしているかを検証していく。