ソフトバンクモバイルが提供する「SoftBank 4G」では、下り最大110Mbps/上り最大10Mbpsの高速データ通信を利用することができる。ソフトバンクグループのWireless City Planning社が提供するAXGP網を利用した通信サービスで、下り最大110MbpsのAXGP網に加えて、ソフトバンクが提供する下り最大42Mbpsの「ULTRA SPEED」も利用できるのが特長となっている。

現在発売されているSoftBank 4G対応端末はモバイルWi-Fiルーター1機種のみだが、今後、続々と対応端末が提供される見込みだ。そこで本稿では、SoftBank 4Gの現在の利用エリアや料金プラン、キャンペーンなどをおさらいしていきたい。

2011年9月に開催された新製品発表会で、「サクサクと超高速でつながる」サービスとして孫社長が「SoftBank 4G」を発表

下り最大110Mbpsの高速データ通信サービス

SoftBank 4Gの魅力は、下り最大110Mbpsという高速通信に対応する点だ。LTE方式を採用した競合サービスであるNTTドコモの「Xi」やイー・アクセスの「EMOBILE LTE」では、下り最大速度が75Mbpsとなっているため、理論上の速度でいえば、国内で提供されている高速データ通信サービスではもっとも速いことになる。なお、現時点で唯一販売されているSoftBank 4G対応のモバイルWi-Fiルーター「101SI」が対応する下り最大速度は76Mbpsとなっている。

SoftBank 4Gの利用エリアは、現在拡大中であり、2012年度末に全国政令指定都市の人口カバー率99%を目指すとしている。利用エリアの詳細な情報は、ソフトバンクモバイルのWebサイトで確認可能だ。また、SoftBank 4Gの利用エリア外でもULTRA SPEEDのエリア内であれば、下り最大42Mbps、上り最大5.7MbpsのULTRA SPEEDに自動で切り替えて接続できるようになっている。

SoftBank 4Gの料金プランは、通信量にかかわらず定額で利用できる「4Gデータし放題フラット」が提供されている。2012年8月1日からは「4Gデータ通信バリューキャンペーン」を利用した場合は、通常5,985円の4Gデータし放題フラットの月額料金が3,880円に割引される。同キャンペーンでは、適用期限は定められていないので、月額3,880円でSoftBank 4Gを使い続けることが可能だ。

なお、8月まで待てないという人は7月31日までは「4Gデータ通信スタートキャンペーン」を利用するとよいだろう。こちらは、4Gデータし放題フラットを月額4,980円で利用できる。このほか、ソフトバンクのiPhoneやスマートフォンを契約していて、2回線目にSoftBank 4Gを利用したいという人に、4Gデータし放題フラットの月額料金を3,880円にする「スマホセット割」も用意されている。

なお、4Gデータし放題フラットは、2012年10月以降、月間通信量の上限が設けられることになっており、月間通信量の上限である5GBを超えると、当月末までの通信速度が上り・下り最大128kbpsに制限される。なお、5GB超過後も、追加料金を支払うことで通常の速度で利用することが可能だ。

SoftBank 4G対応Wi-Fiルーターのラインナップ

続いて、SoftBank 4Gに対応するモバイルWi-Fiルーターのラインナップをおさらいしておこう。

現在、販売中のSoftBank 4G対応のモバイルWi-Fiルーターが、セイコーインスツルメンツ製の「ULTRA WiFi 4G 101SI」だ。101SIは、SoftBank 4Gに初めて対応したモバイルWi-Fiルーターで、下り最大速度は76Mbpsとなっている。寸法・重量は約64×100×16.1mm、約110g。PCやスマートフォン、タブレット、携帯ゲーム機など最大10台のWi-Fi対応機器からの同時接続が可能。連続通信時間は本体バッテリーで約3.5時間であり、付属する外付けモバイルバッテリーを併用することで、最大9時間の連続通信が可能。

モバイルバッテリーが付属しているSoftBank 4G対応モバイルWi-Fiルーター「101SI」

2012年8月以降には、ZTE製のWi-Fiルーター「ULTRA WiFi 4G 102Z」が発売される予定だ。102Zは、101SIと同じく下り最大76Mbpsの通信に対応する。寸法・重量は約57×106×15.75mm、約130gと軽量・コンパクト。本体カラーはホワイトで、女性でも持ちやすいデザインとなっている。公衆無線LANサービスの「ソフトバンクWi-Fiスポット」に接続することも可能で、自動切替により最適な回線に接続が行われる。連続通信時間は約6.5時間。

公衆無線LANサービスにも接続できるSoftBank 4G対応モバイルWi-Fiルーター「102Z」

さらに9月以降には、SoftBank 4Gの下り最大速度である110Mbpsでの通信が可能なファーウェイ製のモバイルWi-Fiルーターが「ULTRA WiFi 4G 102HW」が提供される予定だ。寸法・重量は約66×104.8×15.5mm、約135g。microSDXC対応のカードスロットを備え、簡易的なNASとして利用することが可能なほか、こちらもソフトバンクWi-Fiスポットに接続できる。連続通信時間は約7.5時間となっている。

下り最大速度110Mbpsに対応したSoftBank 4G対応データ通信端末「102HW」

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SoftBank 4Gの魅力はなんと言っても、下り最大110Mbpsの高速通信が利用できるという点だ。また利用エリアについても、2012年度末までに全国政令指定都市の人口カバー率99%を目指すとしており、同サービスへの注力がうかがえる。また同サービス契約者は、SoftBank 4Gのほか、下り最大42Mbpsの「ULTRA SPEED」を利用した通信が利用できる点もポイントだ。

2012年8月からは、「4Gデータ通信バリューキャンペーン」が実施され、SoftBank 4Gを月額3,880円で利用可能となる。自宅や外出先など、さまざまな場所で高速通信を手軽な料金で利用したいという人は、SoftBank 4Gをチェックしてみてはいかがだろうか。

(記事提供: AndroWire編集部)