カシオ計算機の電子文具「memopri(メモプリ)」は、メモ印刷に適した小型プリンタ。付箋のような粘着力のある専用ロール紙に印刷するので、さまざまな用途で活用できそうだ。タッチパネル搭載で手書き入力できるモデルや、スマートフォンなどのAndroid端末とBluetooth接続してワイヤレス印刷できるモデルなどをそろえる。

memopriには、MEP-T10、MEP-B10、MEP-U10という3モデルがある。MEP-T10はタッチパネル搭載で手書き入力ができ、単独でも便利に使える。MEP-B10はBluetooth対応でスマートフォンなどのAndroid端末からワイヤレス印刷でき、MEP-U10はPCとUSB接続して利用するスタンダードモデルだ。MEP-T10とMEP-B10も、MEP-U10と同様に、PCとUSB接続してPC上からメモ印刷することもできる。

4.3型ディスプレイの私物スマートフォンと、MEP-B10、MEP-T10を並べてみた。左上がMEP-T10、右上がMEP-B10だ。これくらいの大きさなら、デスク上でも場所を取らない

スマートフォンとBluetooth接続して印刷できるMEP-B10

まず、Bluetoothに対応したMEP-B10から見ていこう。Android 2.3以降のスマートフォンなどとBluetooth接続して、Android端末からワイヤレス印刷できるのが大きな特徴だ。価格はオープンで、実売価格はだいたい8,000円前後。カラーバリエーションはレッド・ブラックの2色で展開する。

MEP-B10のパッケージ内容。本体サイズはW61×D118×H68mm、重さは約240g

印刷したロール紙を手で切れるように、カッターがついている(写真左)。側面にはACアダプタ端子とmicro USB端子を備える

上面を開ければ、専用ロール紙を装着、交換できる

専用ロール紙は9mm、12mm、18mm幅の3タイプ(色は白/黄/ピンク)を用意。裏面の全面に糊がついているので印刷してすぐに貼れ、きれいに剥がすこともできる。専用ロール紙は2巻セットで販売され、価格は幅9mmと幅12mmが各500円、幅18mmが700円となっている(税別)。

専用ロール紙は、3タイプの幅とそれぞれ3色のバリエーション。仕事とプライベートで色を使い分けるのもおすすめだ

Android端末と接続する際は、Google Playから専用アプリ「memopri MEP-SP10」をインストールする。このアプリを使えば、Android端末で手書きした文字や音声入力した文字も印刷可能になる。ペアリングの手順はごく単純で、MEP-B10のペアリングボタンを長押しして接続待機状態にした後、アプリ(memopri MEP-SP10)の設定で「ペアリング」を選ぶだけ。なお、Bluetooth接続にはSPPプロファイルを使っている。Android端末とのペアリングは8台まで対応しているが、iOS端末では使用できないので注意して欲しい(6月4日、本稿執筆時点)。

Google Playで無料提供されている専用アプリ「memopri MEP-SP10」。設定からペアリングを選択して、Android端末とのペアリングを確立させる

定型文やタイムスタンプ、印刷履歴などを利用して印刷することも可能。また、手書きにも対応している

絵文字や特殊文字も利用できる(写真右)。あとから何かを書き込めるように、あえて余白を残して印刷するのもよいだろう

一通り使ってみて、やはりスマートフォン(Android端末)から直に印刷できる機能が斬新だった。スマートフォンの液晶に手書きした文字が印刷されることにも、ちょっと感動した。対応電源がACアダプタのみで、バッテリ駆動できないのが惜しいところ。しかし本体がコンパクトなので、デスクに置いておけば、PCやスマートフォンから手軽に印刷できる小型プリンタとして重宝しそうだ。

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