老舗ショップが15年の歴史に幕

PCパーツショップ・クレバリーを運営する株式会社クレバリーが事業を停止、破産手続きに入ったことが明らかになった。同ショップは現在、店舗、ネット通販ともに全ての営業を停止しており、店頭のシャッターは閉まったままだ。

シャッターが閉まったままのクレバリー秋葉原店。価格表もそのまま出ている

店頭には同社の破産を知らせる告知書が貼られていた

クレバリーは1991年4月16日に設立、1996年12月に秋葉原に出店した老舗PCパーツショップだ。1号店、2号店、インターネット館と個性的な店舗を展開し、安価なバルク版のグラフィックスカードなど、品揃えもユニークでファンも多かった。初売りでの「不幸箱」も、同社らしい商品として思い出されるところだ。

しかし、同社は3店舗の1店舗への統合を発表、インターネット館を「秋葉原店」として今年3月にリニューアルオープンしたばかりだった。帝国データバンクによれば、負債総額は3億3,200万円。「1号店および2号店も閉鎖するなど固定費の圧縮に取り組んだものの、業況は好転せず、今回の措置となった」という。

クレバリー1号店(今年2月撮影)。CPUなど基幹パーツを扱っていた

クレバリー2号店(同)。キーボードの展示が豊富で便利だった

PCパーツショップの閉店としては、2010年末のT-ZONE PC DIY SHOP以来。その後、PC DIY SHOP FreeTのオープンはあったものの、自作PC業界全体としては長い低迷が続いており、脱出の兆しは見えてこない。自作PCファンとしては、「クレバリーまでが…」という思いが強いが、これ以上の衰退はなんとか避けたいところだ。