ヤフーは5月10日、BCP(事業継続計画)を実現するクラウドサービス「中小企業向けBCPソリューション」の提供を開始すると発表した。

「中小企業向けBCPソリューション」は、クラウドサービスやデータストレージサービス、業務アプリケーションをパッケージ化したサービス。遠隔地でのバックアップに加えて、事業継続に必須なアプリケーションを平常時からクラウド上で運用することで、災害時の速やかな事業再開が実現できるという。加えて勤怠や給与、営業支援など、通常業務に必要なアプリケーション100種類以上が用意されている。スケジュール管理や会議室予約、ファイルの共有などが可能なオープンソースのグループウェアもあり、業務にあわせカスタマイズして使うことができる。

価格は、初期導入費用が5万円(税別)、基本料金が月額7500円(税別)から。顧客が必要な分だけを利用できる料金プランになっており、たとえばDR(災害復旧)対応バックアップサービスでは、ストレージ容量と利用料を1GB単位で変更可能。

中小企業向けBCPソリューションの利用イメージ

「中小企業向けBCPソリューション」は、2008年から組合としてのBCP策定に取り組む協同組合横浜マーチャンダイジングセンターの協力を得て、アプリケーションサービス配信プラットフォーム「KitASP Service Delivery Network」を提供する株式会社きっとエイエスピーと共同で開発された。また、全国の中小企業協同組合に対するBCP構築支援を推進する唐住尚司氏の指導のもと、中小企業のニーズにあわせてBCPの構築・運用を支援できるように改良を重ねたという。

同社は今後、唐住氏を中心に中小企業向けBCPソリューションの運用・復旧手順とBCPの復旧手順を統合し、IT担当者がいない場合や、BCP運用ノウハウを持たない組織でも利用できるようなソリューションを提案していく考え。