NECの個人向けPC「VALUESTAR」「LaVie」に搭載されているテレビソフトウェア、「SmartVision」。3月15日には新機能"つぶやきプラス"の提供も開始されるなど、常に進化し続ける「SmatVision」について、NECパーソナルコンピュータが説明会を開催した。プレゼンテーションでは、これまでのSmartVisionの歩み、SmartVisionを支えるさまざまな技術などについて詳細に解説され、"つぶやきプラス"の開発の経緯なども紹介された。
国内地デジチューナー搭載PCで34%のシェアを占めるNEC
冒頭、挨拶に立った商品開発本部 本部長の小野寺忠司氏は、NECが国内地デジチューナー搭載PCの34%シェアを占めていること、テレビソフトについての満足度調査でも46%と高い評価を得ていることを紹介。「テレビPC全体がどうかというと、需要は伸びている。中でもデスクトップPCの伸びがよい」と語り、その理由についてはパーソナルテレビとして個室に入って行っていること、テレビ・PC・レコーダの3機能がまとまっていることから値頃感があることを理由として挙げた。
「SmartVision」はBS/CSデジタルへの対応、地上デジタルへの対応、電源オンで即視聴できる「ぱっと観テレビ」、ワイヤレスTVデジタルなどの新機能を業界に先駆けて搭載してきた。その最新の新機能が3月15日に提供が開始された新機能"つぶやきプラス"。この機能は、「PCを作る側から見た『テレビとはこうではないか』」を実現したものだという。具体的には、「参加型視聴」がキーワード。テレビを見ながらツイッターでつぶやき、コミュニケーションしながら、感想を共有しながら視聴するというスタイルを提供してくのだという。
「たくさん録って、効率よく消費する」録画機能
小野寺氏の挨拶のあとは、企画・開発の担当者によるプレゼンテーション。まずは「SmartVision」が何にこだわって企画・開発が行われてきたのかについて紹介された。
担当者によれば、「SmartVision」がこだわってきたのは、PCならではのテレビ機能として何に注力すればよいのか、という点であるという。その具体的なポイントとしては、録画機能、編集機能、PCならではプラスαの機能を挙げた。
「たくさん録って、効率よく消費する」という録画機能については、「ハイビジョンで長時間録る」というのが基本的な考え方。MPEG-2の2倍録画から始まった長時間録画への取り組みは2012年春モデルで16倍録画を実現するに至り、2TBのHDDモデルと160GB SSD搭載に2,848時間もの録画が可能。
外付けのUSB HDDへの対応については、「PCの得意分野」だという。家電のレコーダー製品では登録できるHDDの台数に限りがあるところ、PCでは無限に登録可能というアドバンテージがある。外付けHDDの電源が入っていないときには内蔵HDDに録画できるリリーフ録画機能も、PCならではのものといえる。また、"おまかせ録画"機能は、キーボードを搭載したPCならではの複雑な条件指定が可能な点を長所として挙げた。
次のポイントとなるのは、そうやって録画した大量の番組をどうやって視聴していくかということになる。それを助ける機能のひとつが、CMと本編との切り替わりで自動的にチャプタを生成する、"見たいとこ再生"機能。さらに、柔軟な速度設定が可能で聴きやすい"聞こえる変速再生"機能を搭載、DLNA対応でネットワーク内のスマートフォンなどでも番組視聴が可能なこと、さらには"外でもVIDEO"機能によりSD画質/ワンセグ画質のいずれでも番組を持ち出せるなど、効率よく番組を視聴するさまざまな仕組みが紹介された。
そして編集機能については、HDD内でカット編集が可能なこと、オートチャプタ機能により編集点がすぐに見つかり、CMのみ/本編のみの抽出が簡単に行えることを紹介。フレーム単位でのカットも可能なので「すごくきれいなライブラリができるので、マニアの方にも満足してもらえる」という。
最後に紹介されたのは、プラスαのこだわり機能。中でも、担当者が「目立たないんですけど、常々訴求したいと思っている機能」というのが、アナログ時代のSmartVisionで録りためた番組を最新のVALUESTARでもきちんと再生できるという点。このほか、日本とは時差があるロンドン五輪を控え、指定時刻にVALUESTARが起動して番組を視聴できる視聴予約、番組表のカスタマイズといった機能も紹介された。