天面の電源ボタンを回すと約0.5秒で起動し(クイック起動モードの場合)、撮影可能状態になる。撮影モードは、プログラムAE、絞り優先AE、シャッタースピード優先、マニュアル露出の全4モードに対応。絞り値はレンズ鏡胴部の絞りリングで、シャッタースピードはボディ天面のシャッタースピードダイヤルでそれぞれ調整する。

モードダイヤルはなく、絞りリングとシャッターダイヤルの両方を「A」の位置に合わせることでプログラムAEにセットできる。このあたりは、昔ながらのカメラで一般的な操作系である。プログラムAEの場合、背面十字キーの左右を押すことで、プログラムシフトを設定することも可能だ。

レンズ鏡胴部に絞りリングとフォーカスリングを備える。ボディ前面右下のフォーカスモード切換レバーでは、シングルAF/コンティニュアスAF/マニュアルフォーカスの選択ができる

背面の「AF選択ボタン」を押すと、液晶上に49点のAFエリアが表示。セレクターボタン(十字キー)で任意のエリアを選択する。AFエリアのサイズは、3段階に調整ができる

AFは、ミラーレスカメラで一般的なコントラスト検出方式を採用する。薄暗いシーンではAF速度が低下するものの、明るい屋外であれば素早く合焦する。ただし、ガサガサとレンズの駆動音が鳴り、AFの動作はあまりスムーズとはいえない。AFエリアは、光学ビューファインダー使用時は25点、電子ビューファインダーや液晶モニタの使用時は49点に対応。背面のAF選択ボタンと十字キーの操作で、好きなAFエリアを選択できる。

液晶モニタに、電子水準器やヒストグラム、グリッド、距離指標を表示した状態。距離指標には、選択した絞り値に応じた被写界深度の範囲も表示される

ドライブボタンを押すと、連写やブラケティング撮影(露出、ISO感度、フィルムシミュレーション、ダイナミックレンジ)、パノラマ撮影、動画などを選べる

マニュアルフォーカスを選んだ場合は、レンズ鏡胴部のフォーカスリングを回してピント合わせを行う。その際、コマンドダイヤルの中央を押すことで、画面の一部分を拡大表示にできる。電子式のフォーカスリングは回転が軽く、操作感は今ひとつが、確実にピントを合わせたい場合には役立つ。マニュアルフォーカスの際に「AFL/AEL」ボタンを押すことで、一時的にAFを作動させることも可能だ。

撮影機能としては、秒間6コマの高速連写やフルHD動画、電子水準器、ブラケティング撮影などに対応する。2枚の画像を重ねて撮影する「多重露出撮影」や、パノラマ画像を自動生成する「ぐるっとパノラマ」機能なども備える。最近のデジカメで一般的なシーンモードやエフェクト機能は非搭載だが、カメラの位置付けやターゲットを考えれば、これらの機能はなくても問題はないだろう。

撮影メニューからは、1枚目の半透明表示を見ながら2枚目を撮影できる「多重露出」や、画面上に格子線を表示する「フレーミングガイド」などを設定できる

「カスタム登録/編集」では、各種機能の組み合わせを最大7パターンまで登録できる。いったん登録すれば、カメラの状態を瞬時に変更できるようになる

ボディ天面の「Fn」ボタンには、感度やセルフタイマー、ホワイトバランスなど13種類の機能のうちの1つを割り当てることができる

「画面のカスタマイズ」では、ボディ背面の「DISP/BACKボタン」を押した際に表示される項目を選択できる