間もなくの発表が噂されるiPad 3(仮)について、リーク情報とおぼしき写真が複数出回って話題になっている。LTEの搭載については以前にWall Street Journalのレポートの内容をご紹介したが、今回はさらに「Retinaディスプレイ」「カメラ」「次期プロセッサ」に関する情報が登場している。
ディスプレイはRetinaディスプレイの可能性高まる
1つめはディスプレイについての情報だ。MacRumorsが次期iPadで搭載されるとするディスプレイパネルを入手し、その解析結果と称する画像を掲載している。
それによれば、iPad 2が搭載するパネルと比較した場合、次期iPadのパネル解像度はほぼ2倍に細かくなっているという。例えば同等の倍率で顕微鏡写真を見た場合、iPad 2では2×2ピクセルのブロックになるところが、iPad 3では4×4ピクセルの細かさになっているという。つまり、パネルサイズは9.7インチと同等ながら、iPad 2の1,024×768の解像度に対して次期iPadでは2,048×1,536ということになり、Retinaを実現しているという分析だ。Retinaディスプレイに関してはこのほか、9 to 5 Macが中国の掲示板で見つけたというというパネル製造ラインの画像を紹介している。
カメラのレンズサイズは大型化?
2つめはカメラについて。以前のレポートでもカメラ部分の構造が異なることは紹介していたが、これがより大きなサイズのレンズを搭載している可能性が高いことが示唆されている。Apple Insiderによれば、台湾メディアの報じたiPad 2とiPad 3 (とみられるもの)のカメラのレンズ部を比較したとき、新モデルではサイズが若干大きくなっていることが確認できるという。これが噂にある800万画素のセンサーを搭載したものかどうかは不明だが、採光の関係で高画素センサーに合わせてレンズが大きくなったという可能性は十分に考えられる。
プロセッサは「A5X」? - ただし詳細は不明
最後はプロセッサ部分のSoCで、やはりMacRumorsが中国の掲示板サイトに掲載されていた画像をピックアップして紹介している。掲載されているのは次期iPadで使用されるというロジックボードの写真で、Hynixの2チップで計16GBのNANDフラッシュメモリのほか、アップルマークに「A5X」と書かれたプロセッサチップが載っていることが確認できる。
以前にiFixITが掲載したiPad 2の分解写真での「A5」SoCの表記と酷似しているため、フェイクの可能性を残しながらも「A5X」というキーワードが出てきたことに興味が沸く。実際のところ、DRAM容量やクロック周波数、コア数、CPUや周辺演算装置などA5Xがどのようなプロセッサであるかはいっさい不明なのだが、もし「A5X」というプロセッサが存在した場合に、これはA5のマイナーチェンジ版である可能性が高いとみられる。これはMacRumorsでも示唆されているが、A4の型番がS5L8930X、A5の型番がS5L8940Xであるのに対し、A5Xの型番がS5L8945Xとされているというのがその根拠だ。
ここまで出てきた情報を見る限り、iPad 3における強化点は主にRetinaディスプレイとLTE搭載の2点になると考えられる。いずれにしろ、数々の噂が本当であれば今月末か来月初頭にもスペシャルイベント関連の情報が出てくるはずで、そこでの発表を楽しみにしているといいだろう。