日々成長する我が子の姿を1枚でも多く写真に残してあげたい。そう思うのが親心。とはいえ、運動会やピアノの発表会のような晴れ舞台ならいざ知らず、授業参観や習い事の練習風景、日常のひとコマにいたるまでデジタル一眼や交換レンズを持ち歩くのは、文字通り荷が重いだろう。そんな折、"快速シャッター"や"サクサク動作"をうたうカシオのコンパクトデジタルカメラ、「EXILIM(エクシリム」シリーズの最上位モデル「EX-ZR200」と最新モデル「EX-ZR20」を使う機会を得た。さっそく子供たちの日常を撮影してみたので、その使用感をお伝えしよう。
「ストレスのないコンデジ」をいつもポケットに
最近はケータイやスマホのカメラ"機能"もだいぶ進化しているが、ズームがうまくできなかったり何かとレスポンスが遅いなど、思い通りの写真が撮れずにストレスが溜まる(んですよね)。そこでおすすめしたいのは、やはりコンパクトデジカメ(通称「コンデジ」)をいつもポケットに入れて持ち歩くこと。シャッターを切る機会にも恵まれるし、れっきとしたカメラだから高画質、光学ズームだって使える。もちろん、ムービーだって撮れる。(※光学ズームレンズを搭載した製品、ムービー撮影機能を持つ製品の場合)
「いや、コンデジで撮るのも難しいよ。起動やAF(オートフォーカス)が遅いと子供の表情とかポーズとか、シャッターチャンスに追いつけないし…」
確かにその通り。そこで結論から言ってしまうと、そんなお父さんお母さん方の不満を解消してくれる有力な選択肢が、カシオのコンデジ「EXILIM ZR」シリーズだ。
新発売のEX-ZR20は、丸みを帯びた薄型のボディが女性にも受け入れられやすいデザイン。持ちやすく、ポケットにも忍ばせておきやすい。背面はほぼシリーズ共通のデザイン。背面液晶モニターは、460,800ドット3.0型TFTカラー液晶(高性能クリア液晶)で、非常に明るく美しい |
3月16日発売予定の最新機種「EXILIM EX-ZR20」は、独自のHS(High Speed)技術により、1秒間に最大30枚の連写撮影/記録とわずか0.26秒の撮影間隔を実現した。デュアルコアCPUを搭載しており、ひとつのCPUが1コマ目の撮影と現像を行っている間に、もうひとつのCPUが2コマ目の撮影と現像を行ういった並行処理で、サクサクと快適にシャッターを切ることができるのだ。
そんな技術的な部分については下記の別記事をお読みいただくとして、ここではEX-ZR20の試用レポートをお届けしたい。今回、幸いなことに発売前の実機をお借りできたので、実際に子供たちの授業参観や、いま大人気のキッズ・ダンス教室に持ち込んで使ってみた。
【インタビュー】ハイスピードを武器に"究極のストレスフリー"を目指すカシオの「EXILIM」
EXILIMエンジンHSによる快速シャッターの仕組み(メーカーのWebサイトより)。思わず、なるほど、と膝を叩かずにはいられない |
その前に、すでに発売中のZRシリーズのフラッグシップ機「EXILIM EX-ZR200」との違いを、少しだけ説明しておこう。EX-ZR200ももちろん、HS(High Speed)技術と快速シャッターを搭載しており、基本性能は今回紹介するEX-ZR20とほぼ同じ(撮影間隔は0.27秒)。EX-ZR200の大きな特長は、光学12.5倍ズーム(EX-ZR20は光学8倍)の搭載と大型バッテリーの採用、そして「A(絞り優先)」「S(シャッタースピード優先)」「M(マニュアル)」といった撮影モードが使えることだ。普段はオートモードで撮影していても、ときには露出やシャッタースピードを意図的に操作して撮りたい人には、EX-ZR200が向いている。
EX-ZR200はグリップが特徴的(写真左)。背面レイアウトはシリーズでほぼ共通(写真右)。背面液晶モニターも、EX-ZR20と同様の460,800ドット3.0型TFTカラー液晶(高性能クリア液晶)だ |
バッテリーの大きさはほぼ同じながら、厚みはだいぶ違う。この差は、とりもなおさず最大撮影枚数に関係している。仕様上の最大撮影枚数(CIPA規格準拠)は、EX-ZR20が約335枚、EX-ZR200は約480枚だ。なお、EX-ZR20は"エコモード"を備えており、エコモードを有効にすると約405枚まで伸びる |
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