使ってみて最初に感じたのは反応の速さだ。電源投入からファーストショットまでも速いし、ズームの動きもクイック。フォーカシングや撮影の際の顔認識なども高速だったので、シャッターチャンスを逃さず撮影することができた。シャッタースピードも十分に速いので、高速連写や動く被写体の撮影も楽しめた。

オート撮影の設定選択も賢く、たいていの撮影条件ならプレミアムオートで十分間に合いそう。ベストショット機能については、すべてを試してみたわけではないが、人物、子供、料理などを写すのに最適というモードではそれぞれの被写体の持ち味をうまく引き出せていたように思う。

ベストショットの「食べ物を写します」で撮影。室内の電球光下だったのでそれほど明るくはなかったのだが、まずまずシズル感が出ているように思う

これも「料理を写します」で撮影。電球光の雰囲気が残った感じになった

いずれもベストショットの「子供を写します」で撮影したもの。肌のツヤがきれいだ。シャッタースピードが速いので貴重な笑顔もバッチリ残せる

ベストショットの「紅葉を写します」(写真左)と、プレミアムオート(写真右)で仕上がりをくらべてみたもの。やはりベストショットの機能を利用したものは赤が鮮やかだ

「紅葉を写します」で撮影したものをもう1枚。透けて見える青空との対比がいい感じ

これも「紅葉を写します」で撮影したもの。紅葉でなくても、彩度を上げているので色の対比が強調される

プレミアムオートでお寺の門を撮影。紅葉や緑を強調していないので落ち着いた雰囲気

ベストショットの「緑を鮮やかに写します」(写真左)と、プレミアムオート(写真右)を比較したもの。やはり冬場の緑にしては鮮やかなのではないだろうか

背景ぼかしは難しい ?

うまく使えなかったのは背景ぼかしで、何度も失敗したのだがその理由がわからず、最終的にとりあえず撮ってみてうまくぼかしが効けばラッキー、というような感じになってしまった。もうひとつベストショット機能については、画面には「[ZOOM]で詳細表示」と表示されるものの、本体には「ZOOM」の文字はなくアイコンで機能が表示されている点が気になった。ちょっと考えればわかったが、統一できたらそのほうがわかりやすかったと思う。

ベストショットの「背景ぼかし」を使ってみた。室内であまり明るくなかったせいか、ぼかしに失敗することも多く、使い方がむずかしかった(写真左が成功例、写真右が失敗例)

プレミアムオートで樹木を見上げつつ撮影。手前がボケ、やや奥にしっかりピントが合い、さらに奥はきれいにボケている

ベストショットの「花を写します」で撮った1枚。背景がしっかりボケている

プレミアムオートで撮影。これでもけっこう背景がボケている

これも「花を写します」で撮ったもの。薄暗いところでデジタルズームを利用したためか、ボケ味はいまひとつ。ただ、発色は悪くない

その他の機能としては、このサイズでステレオマイク、HDMI出力装備というのには驚いた。ただこれは、私が知らないだけでひょっとしたら今はそれほど珍しいことではないのかもしれない。

最後に1つ、PC接続・充電用のコネクタが汎用のUSBミニBではなく、専用形状なのは残念だった。こういったケーブルは複数機器で併用できるよう、規格形状になっているほうがありがたい。また、サードパーティ製のUSB充電用ACアダプタで充電しようとしたところうまくいかず、付属の専用アダプタを使わざるをえなかった。使用したアダプタとの相性の問題かもしれないが、このあたりも柔軟性が高くあってほしいと思う。

ベストショットの「ワイドショット」を使ってみた。超広角写真が簡単に撮れるのは面白い

薄暮の駅前の風景。ベストショットの「風景を写します」で撮影。必ずしも狙ったわけではないが、光源がいい効果になっている

ベストショットの「夕日を写します」(写真左)の効果を検証。まだ夕暮れというには早い時間だったが、まあまあ雰囲気の出た夕景になっているのでは? 写真右はプレミアムオートで撮影

ベストショットの「子供の動きを連写します」で連写した中から2コマ。ベストショットにはさまざまな連写モードが用意されており、使い分ければいい写真が撮れそうだ

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