富士フイルムは5日、2月に発表された「FinePix X100」に続くデジタルカメラ「X」シリーズの最新モデル「FUJIFILM X10」を発表した。発売は10月22日で、価格はオープン。推定市場価格は7万円前後となる見込みだ。

「FUJIFILM X10」

「X」シリーズはクラシカルかつ高級感のあるデザインや、専用設計のレンズが好評なライン。FinePix X100は35mmフィルム換算で35mmという固定単焦点仕様だったが、FUJIFILM X10では28~112mm(35mmフィルム換算)と光学4倍仕様に変更された。F値はF2.0~F2.8となっており、望遠端でも光を確保しやすい。

また、ズームはマニュアル式で、レンズ周囲に配置されたズームリングを用いる。ズームリングは電源スイッチも兼ねており、リングを回すことで電源のオン・オフを行う仕組みだ。

新開発のフジノン光学4倍レンズ。望遠端でもF2.8を確保する

ズームはマニュアル式で、レンズ周りに設置されたズームリングを使用する

撮像素子は新開発の有効1,200万画素の2/3型EXR CMOSセンサーを搭載。撮影シーンに合わせて「高感度・低ノイズ優先」「ダイナミックレンジ優先」「高解像度優先」という3つの撮像方式を切り替える、同社独自のEXR技術に対応している。なお動画の記録画素数は、X100では1,280×720ドットだったが、X10では1,920×1,080(フルHD)での撮影が可能になった。記録方式はH.264(MOV)だ。

なお、ファインダーは光学式となっており、X100のようにEVF(電子ビューファインダー)と光学ファインダーとのハイブリッド方式ではなくなった。背面のモニターは約46万ドット表示の2.8型液晶。

2/3型のEXR CMOSセンサーを搭載

光学ファインダーを搭載。なお、ホットシュー脇に「MADE IN JAPAN」とある通り、本製品は日本で製造されている

その他の仕様は次の通り。記録媒体はSD/SDHC/SDXCカードのほか、本体の内蔵メモリ(約26MB)も利用可能。電源はリチウムイオン充電池で、液晶モニターがオンの状態での撮影可能枚数は約270枚、オフの状態では約640枚(ともにCIPA準拠)だ。サイズはW117×D56.8×H69.6mm、重量は本体のみで約330g、バッテリーとSDカードを含む状態で約350gとなっている。