富士フイルムは8日、金属の質感溢れるクラシカルなスタイルに、新開発フジノンレンズと1230万画素APS-CサイズCMOSセンサー、そして新画像処理エンジン「EXRプロセッサー」を搭載した「FinePix X100」を発表した。発売は3月5日、価格はオープン。推定市場価格は13万円前後。

クラシカルなスタイルの「FinePix X100」

FinePix X100は、光学ファインダーと電子ビューファインダーを切り替えて使用できる世界初のハイブリッドビューファインダーを装備。クリアな視野でのフレーミングを可能にしながら、シャッタースピードや絞り値などの多彩な撮影情報も合わせてデジタル表示する独自の光学ファインダー(OVF)と、144万ドットの高精細液晶パネルを使った電子ビューファィンダー(EVF)をレバーひとつで切り替えながら撮影することができる。

レンズは、焦点距離23mm(135換算で35mm相当)解放値F2の固定式単焦点レンズ。構成は非球面1枚を含む6群8枚で、このレンズ性能を最大限引き出すことができるよう、センサーおよび映像エンジンが緻密に最適化されているという。

ボディには、天面および底面パーツにマグネシウムダイキャストを採用。表面仕上げに特殊コーティングを施すことで、重厚な質感を実現した。また、ファインダーを覗きながら操作できるよう、シャッター速度ダイヤルや絞りリングを装備。「写真を撮る道具」としてのカメラを追求したデザインとなっている。

シーンに合わせてフィルムを選択する感覚で本格的な色表現ができる「フィルムシミュレーションモード」では、同社定番のVelvia/PROVIA/ASTIAのほか、Ye/R/Gフィルター効果を使っての本格的なモノクロ表現が可能。また、露出/ISO感度/ダイナミックレンジ/フィルムシミュレーションの4つのオートブラケティング撮影がおこなえる。AFエリアは、電子ビューファインダー時49点、光学ファインダー時25点から選択可能。一眼並みの高速AFと、最高約5コマ/秒の連写速度も実現した。

そのほか、ステレオ音声のHD動画(1280×720ピクセル)撮影機能や、カメラを横方向に動かすことで連続撮影した画像を自動で合成する「ぐるっとパノラマ」も搭載する。

背面液晶は、46万ドットの2.8型低温ポリシリコンカラー液晶モニター。記録メディアは、内蔵メモリー(20MB)のほか、SD、SDHC、SDXCカードに対応する。電源は充電式リチウムイオンバッテリーで、標準撮影枚数は約300枚。サイズは126.5×74.4×53.9mm、付属バッテリーとメモリーカードを含む重量は約445g。