PCMark Vantage v1.0.2(グラフ60~63)

FutureMark
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ではもう少しアプリケーション寄りのテストを、ということでこちらを。全体的にZacateがAtomを上回るスコアに終始しており、Nanoはさすがに比較にならないといった結果になっている。もう少し仔細にみてみよう。グラフ61はPCMark Overallの詳細である。グラフ自体はZacateのスコアを100%とした相対性能で示している。これらの中で、AtomがZacateに勝っているのはGamingだけ、ということが判る。ではその中身は? ということでGaming Testの結果を示したのがグラフ62である。こちらもZacateのスコアを100%としたものだが、明確に差があるといえるのはGaming 1、微妙にAtomが有利なのがGaming 2といったところ。Gaming 1はGPU Gaming Test、Gaming 2はHDD gaming Testで、つまるところ明確な差らしい差があるのは、GPU Gaming Testのみである。このテストの場合、Zacateが8.15FPS、Atomが9.83FPS、Nanoが0.17FPSということで、先のSandraにおけるVideo Renderingと似た傾向が示されたと考えればよさそうだ。

ではそれ以外は? というと、概ねZacateが優位にある。例えばProductivityのDetailをグラフ63に示すが、なぜかTest 4(Windows Contacts - searchingとWindows Mail - copying、それにWeb page rendering - favorites group parallel)の組み合わせのみでAtomが高い数字を出しているが、実際の数字は? というと、

Nano Atom Zacate
Windows Contacts(contacts/s) 2995.7 4190.7 8161.8
Windows Mail(operations/s) 1.124 3.407 0.294
Web page rendering(pages/s) 0.497 1.036 1.781

といった具合。なんというか、Windows Contactsの処理をしながらWindows Mailの処理もしているときに、たまただZacateはWindows Contactsを重点的に処理していたという感じで、しいて言えばAtomが4Thread動作なのが良かったかも、という程度だろう。Nanoに関しては、よく1コアでここまで健闘した、とほめるべきかもしれない。