日本ヒューレット・パッカードは21日、ビジネス向けノートPC6機種、ビジネス向けデスクトップPC2機種4モデル、ワークステーション1機種2モデルを発表した。21日より順次販売開始となる。

取締役副社長執行役員パーソナルシステムズ事業統括の岡隆史氏

これらの製品の発表に合わせて同社では発表会を開催しており、その席上では取締役副社長執行役員パーソナルシステムズ事業統括の岡隆史氏が「地震から1カ月が経ち、震災のインパクトが見えてくるにしたがって、働き方、考え方を変えないといけないと思うようになった。これまでサーバやワークステーションは、コストや機能/性能といったものが注目されてきたが、現在は電力消費やセキュリティが重視されるようになっている」と述べ、今回の新製品が現在のユーザーニーズに合致している点を強調した。

今回発表された製品群では全機種がHP独自の電源管理ソフト「HP Power Assistant」を標準搭載またはオプション選択で利用できる(従来はノートPCのみ標準装備)。このソフトを利用すれば、1週間単位のスケジュール設定により複数の電源プロファイルを自動で切り替えられるので、電力消費の激しい時間帯や休み時間には省電力の設定を適用するなど、具体的な節電計画に有効。また実際の電力消費実績の推計値を履歴として確認できるほか、デスクトップPC/ワークステーションでは同社製ディスプレイの輝度調整も可能だ。

発表会の席上では、最新のPCがかつてのPCにくらべて大きく省電力化されていることのデモも行われた。右は5年前のモデル「HP Compaq Business Desktop dc7700 SF」の消費電力で、75W。左が今回発表された「HP Compaq 8200 Elite US」の消費電力で、16W。最新のPCはこれだけ消費電力が小さくなっているのだ

このほか、パフォーマンスの最適化やHP担当者によるリモート操作などでトラブル解決を助ける「HP Support Assistant」、指紋とパスワードを組み合わせるなど多彩なセキュリティ機能を統合した「HP Protect Tools 6.0」管理者がPCの電源を遠隔管理できるIntel vProなどの機能を搭載している。

ノートPC「EliteBook pシリーズ」

今回の新製品より、ノートPCでは基本構造・最適化・高質感・環境配慮・耐久性を追求した製品コンセプト「FORGE」に基づいて開発されている。具体的には、「HP Quick Web」がバージョンアップして起動時間を従来の半分にし、メールへのアクセスを可能にしたほか、底面カバーにワンタッチで開閉可能な「HP EasyAccess Door」を採用し、メンテナンス性を高めている。

「HP EliteBook pシリーズ」は、過酷な米軍調達基準をクリアした法人向けのハイエンドモデル。15.6インチワイド液晶搭載の「8560p」と、14.0インチワイド液晶搭載の「8460p」が用意される。

HP EliteBook 8560p Notebook PC

HP EliteBook 8460p Notebook PC

「HP EliteBook 8560p Notebook PC」は、4月21日販売開始で価格は99,750円より。主な仕様は、CPUがIntel Core i3-2310M(2.1GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 3000(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが500GB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、ディスプレイが15.6インチワイドTFTカラー液晶(1,920×1,080ドット、周辺光センサー/LEDバックライト搭載)、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W374×D250.5×H34.1~39mm、約2.85kg。

「HP EliteBook 8460p Notebook PC」は、4月21日販売開始で価格は144,000円より。主な仕様は、CPUがIntel Core i5-2520M(2.5GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 3000(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが320GB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、ディスプレイが14.0インチワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット、周辺光センサー/LEDバックライト搭載)、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W338×D231.3×H31.8~37.5mm、約2.25kg。

ノートPC「ProBook bシリーズ」

「HP ProBook bシリーズ」は、幅広いニーズに対応するカスタマイズの柔軟性・拡張性が特徴。通常モデル「6560b」とカスタマイズ対応モデル「6560b/CT」が用意される。

HP ProBook 6560b Notebook PC

「HP ProBook 6560b Notebook PC」は、4月25日販売開始で価格は89,250円より。主な仕様は、CPUがCeleron B810(1.6GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが320GB SATA HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、ディスプレイが15.6インチワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W374×D254×H35~39mm、約2.62kg。

カスタマイズモデルの販売開始は5月中旬。価格は86,625円より。

ノートPC「ProBook sシリーズ」

「HP ProBook sシリーズ」は、法人向けノートPCのスタンダードモデル。15.6インチのカスタマイズモデル「4530s/CT」、14.0インチのカスタマイズモデル「4430s/CT」、12.1インチには非カスタマイズモデル「4230s」とカスタマイズモデル「4230s/CT」が用意される。

HP ProBook 4530s/CT Notebook PC

HP ProBook 4430s/CT Notebook PC

HP ProBook 4230s Notebook PC

「HP ProBook 4530s/CT Notebook PC」は、4月25日販売開始で価格は68,250円より。最小構成時の主な仕様は、CPUがCeleron B810(1.6GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがなし、ディスプレイが15.6インチワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)、OSがWindows Vista Home Basic(SP2)。サイズ・重量は、W374×D256×H28.7~40mm、約2.55kg。

「HP ProBook 4430s/CT Notebook PC」は、4月25日販売開始で価格は66,150円より。最小構成時の主な仕様は、CPUがCeleron B810(1.6GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがなし、ディスプレイが14.0インチワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)、OSがWindows Vista Home Basic(SP2)。サイズはW339×D235×H28mm(最薄部、突起部含まず)。

「HP ProBook 4230s Notebook PC」は、4月21日販売開始で価格は76,650円より。主な仕様は、CPUがCeleron B810(1.6GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(2GB×1、最大8GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがなし、ディスプレイが12.1インチワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W288×D212×H25mm(最薄部、突起部含まず)、約1.63kg。

12.1インチのカスタマイズモデル「HP ProBook 4230s/CT Notebook PC」の販売開始は5月中旬。価格は69,300円より。

デスクトップPC「8200 Eliteシリーズ」

「HP Compaq 8200 Eliteシリーズ」は、Intel vProテクノロジー搭載、RAID/SATA 3.0対応の上位シリーズ。ミニタワー型/省スペース型/ウルトラスリム型の3種類の筐体を用意し、多彩なニーズに応える。ウルトラスリム型の「8200 Elite US」は最も省電力性に優れ、4年前の製品と比較し約80%の電力削減が可能だ。

HP Compaq 8200 Elite MT

HP Compaq 8200 Elite SF

HP Compaq 8200 Elite US

ミニタワー型の「HP Compaq 8200 Elite MT」は4月21日販売開始で、価格は89,250円より。最小構成時の仕様は、CPUがIntel Core i3-2100(3.10GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 1GB(1GB×1、最大16GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがDVD-ROMドライブ、OSがWindows Vista Home Basic(SP2)。サイズ・重量は、W178×D445×H448mm、約11.2kg。

省スペース型の「HP Compaq 8200 Elite SF」は4月21日販売開始で、価格は88,200円より。最小構成時の主な仕様は、「HP Compaq 8200 Elite MT」と共通。サイズ・重量は、W100×D378×H338mm、約7.6kg。

ウルトラスリム型の「HP Compaq 8200 Elite US」は4月21日販売開始で、価格は88,200円より。最小構成時の仕様は、やはり「HP Compaq 8200 Elite MT」と共通だが、ストレージ容量は160GBからとなる、サイズ・重量は、W66×D254×H251mm、約3.1kg。

デスクトップPC「6200 Proシリーズ」

「HP Compaq 6200 Pro SF」は、コストパフォーマンスに優れたエントリーシリーズの製品。筐体は省スペース型。4月21日発売予定で、価格は69、300円より。

HP Compaq 6200 Pro SF

最小構成時の仕様は、CPUがIntel Core i3-2100(3.10GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 1GB(1GB×1、最大16GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがDVD-ROMドライブ、OSがWindows Vista Home Basic(SP2)。サイズ・重量は、W100×D378×H338mm、約7.6kg。

ワークステーション「HP Z210シリーズ」

エントリーワークステーションの新製品「HP Z210シリーズ」には、ミニタワー型の「HP Z210/CT」と省スペース型の「HP Z210/CT SFF」の2モデルをラインナップ。最新のIntel Xeon E3シリーズを搭載可能で、ワークステーションとしては初めてIntel vProテクノロジーに対応した。また、電源効率90%の80 PLUS GOLD認証電源を搭載し、「HP WattSaver」によってオフモード時の消費電力を1W未満に低減している。

HP Z210/CT Workstation

HP Z210/CT SFF Workstation

「HP Z210/CT Workstation」は5月中旬販売開始で、価格は119,700円より。標準価格モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i3-2100(3.1GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 2000(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(1GB×2、最大16GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがなし、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W177.8×D454.3×H447.6mm、約11.8kg。

「HP Z210/CT SFF Workstation」は5月中旬販売開始で、価格は105,000円より。標準価格モデルの主な仕様は、CPUがIntel Core i3-2100(3.1GHz)、グラフィックスがIntel HD Graphics 2000(CPU内蔵)、メモリが1,333MHz DDR3-SDRAM 2GB(1GB×2、最大16GB)、ストレージが250GB SATA HDD、光学ドライブがなし、OSがWindows 7 Professional 32bit版。サイズ・重量は、W100×D381×H338mm、約7.6kg。