NTTドコモが12月3日に発売した「LYNX 3D SH-03C」(シャープ製)は3D液晶で静止画、動画、ゲームなどが楽しめるスマートフォンの最新機種。iモードと同じ 「@docomo.ne.jp」を使ったメールが利用できる「SPモード」に対応するほか、従来型の携帯電話でお馴染みのワンセグ、おサイフケータイ、赤外線機能といった機能を標準装備する。

LYNX 3D SH-03C

前編に続き、本稿でもドコモスマートフォン「LYNX 3D SH-03C」の機能を紹介する。

ディスプレイ下には電話、SPモードメール、ブラウザ、起動中のアプリのショートカットが固定表示されているので、使い勝手が良い。ホーム画面にはamazon.co.jpや楽天市場、価格.com、YouTubeなどのウィジェットを貼ることも可能(写真右)

デ上端から引き下ろせるステータスバー(写真左)。アプリのインストール状況などを知らせる通知欄や、バッテリーの残量、通信状況などが確認できる。着信時は履歴がここに表示されるほか、本体下部のイルミネーションが光って着信を知らせる

ベールビュー機能をONにすると、のぞき見防止用のカラーベールが表示される。正面から見ると目視にほとんど影響ないが(写真左)、斜めからみると文字が全く読めなくなる

背面カバーは全体が外れる。バッテリー(容量は1400mAh)を取り外すと、micro SDカードとFOMAカードの出し入れが可能になる。ちなみにメーカーのサイト「GALAPAGOS SQUARE」では現在、全102種類のデザインコラボ背面カバーが抽選で当たるキャンペーンを実施している。キャンペーン期間は2011年1月31日まで

FOMAカードなしでも、内蔵コンテンツの利用やカメラ撮影、ワンセグの視聴、音楽プレイヤーの利用などが可能だった

文字入力に関しては、デフォルトでフリック入力に対応。また、頭文字と*の数で予測変換候補を推測する「ワイルドカード予測」や、入力間違いを補正する「入力ミス補正」などの機能がユーザビリティを向上させている。そのほか明鏡国語辞典MX、ジーニアス英和辞典MX、ジーニアス和英辞典MXの3つの辞書をプリインストールしており、ネットに接続すれば百科事典の利用も可能だ。

入力ミス補正のイメージ(写真左)。「びわとる」と入力したところ、変換候補に「ビートルズ」が表示された。写真右はジーニアス英和辞典MXの利用画面

3D映像の視聴、赤外線通信とともに本機種の特長のひとつとなっているのが、おサイフケータイ機能だ。利用可能なサービスはトルカ、電子マネー「Edy」、モバイルSuica、電子マネー「nanaco」など10種類以上におよぶ。本稿の執筆時点ではまだ未対応のものもあるが、順次対応する予定なので、折をみてドコモのサイトで進捗状況を確認すると良いだろう。

赤外線通信で、他キャリアのフィーチャーフォンから電話帳のインポートをする様子(写真右)

使用前は目玉機能の「3D表示」にばかり注目していたが、使ってみると近接センサー、カラーベールビュー、入力ミス補正などの(一見地味な)機能が非常に便利だった。バッテリーの容量が大きいことも特筆したい。また、ユーザーインタフェースが見やすく、スマートフォンの初心者にも分かりやすいように丁寧に作られているという印象を受けた。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線機能など従来型の携帯電話で使い慣れた機能が標準装備されているのも嬉しいところ。「スマートフォンは気になるけれど、使いこなせるだろうか」と不安を抱いているユーザーにも、本機種ならフィーチャーフォンの後継機のような感覚ですんなり受け入れられるのではないだろうか。