Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed.

Chrome開発版のバージョンが7系へアップグレードされた。GoogleはChromeのバージョン番号を従来よりも速いペースで更新していくとしており、今後は1ヶ月半から2ヶ月といった周期で新しい開発バージョンが登場する。メジャーバージョン番号のアップグレード周期が短くなるということは、安定版を使っているユーザへ最新機能が届けられるまでの期間が短くなることを意味している。最新機能を積極的にユーザに提供することで、HTML5やCSS3、またはWebアプリやWebサービスを快適に利用するための機能をユーザに迅速に提供して普及をはかる狙いがある。

アップグレードされたばかりのChrome 7における注目の機能のひとつに、Windows版、Mac OS X版、Linux版のすべてにおいてNaCl (Native Client)機能がデフォルトでマージされたことを挙げることができる。NaClはネイティブコードをブラウザで実行するための機能。Cで開発されたソースコードを対応する実行形式に変更しておき、ブラウザでネイティブに動作させることができる。数値計算などJavaScriptでは性能を発揮しにくい部分での利用に適している。

NaCl SDKサンプル Chrome 7開発版 / Mac OS X Snow Leopard

NaCl SDKサンプル Chrome 7開発版 / Mac OS X Snow Leopard

NaCl SDKサンプル Chrome 7開発版 / Mac OS X Snow Leopard

NaCl SDKサンプル Chrome 7開発版 / Mac OS X Snow Leopard

オンラインNaClサンプル Chrome 7開発版 / Windows 7

オンラインNaClサンプル Chrome 7開発版 / Windows 7

NaClを利用するにはChromeを「--enable-nacl」を指定して起動する必要がある。これを指定しないとNaClを使ったページを開いてもプラグインがインストールされていないといったエラーメッセージが表示されるだけで、NaClの機能は動作しない。NaClのサンプルはNaCl SDKダウンロードし、SDKに含まれているサンプルを実行すればいい。動作させるプラットフォームにはPythonがインストールされている必要がある。SDKのexamplesディレクトリに含まれているhttpd.pyを実行すればテスト用のHTTPサーバが起動するため、「http://localhost:5103」にアクセスして各種サンプルを実行すればいい。

NaClのサンプルはオンラインでも提供されている。「--enable-nacl」を指定して起動したChrome 7開発版でGallery: Native Client Examplesにアクセスすればいい。NaCl SDKで提供されている機能と同じサンプルを実行することができる。Chrome 7ですべてのOS版に対してNaClを提供したことで、今後NaClを正式な機能としてChromeに取り込む意志があることが示されたといえる。