リビングに置いても違和感のない洗練されたデザインが人気のキヤノン「PIXUS」シリーズ。その最新モデルは、従来のボックス型デザインを踏襲しながらも細部をブラッシュアップし、より垢抜けた筐体デザインに進化しているのが特徴だ。本機「MG6130」も、インクジェット複合機というよりは、むしろ高級オーディオ製品のような凛とした佇まいが魅力になっている。

とくに注目したいのがそのボディカラー。前モデルはシルバーとブラックのツートンが印象的だったが、今回は黒を基調としたカラーに変更されている。しかも、この黒が美しい。Webの写真では分かりづらいかもしれないが、かなり濃度の濃い黒になっており、プリンタ製品としては非常に高級感のある外観だ。

さらに筐体の表面は艶やかな鏡面仕上げで周囲が映り込むため、置き場所や光の当たり具合によっても、その表情を変える。その分、指紋やホコリはつきやすいが、柔らかい布でさっと拭けばきれいにとれるので、それほど問題にはならないだろう。

搭載する機能は、従来の「PIXUS MP640」とそれほど大きくは変わらない。プリンタ部の出力解像度は最高9,600×2,400dpiで、粒状感の少ない高精細なプリントが行える。なお、「MP640」が染料系CMYK+顔料系Bkの5色だったのに対して、本機はグレーインクを加えた6色になっており、従来のフラグシップモデルと同等のプリント品質を実現している。今回の新ラインアップの中でも、プリント部の性能は最上位機種の「MG8130」と同等で、コストパフォーマンスは非常に高くなっている。

後部トレイに用紙をセットしたところ。A4までのサイズに対応している。写真用紙やはがき、封筒などをセットできる

給紙カセット。A4、B5、A5、レターサイズの普通紙をセットできる

スキャン部は、CIS(Contact Image Sensor:密着型のセンサー)を搭載しており、光学解像度は4,800×4,800dpi。紙の文書や写真の読み取りには十分すぎる性能を持っている。

このほか、本体には、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANと、10BASE-T/100BASE-TX対応の有線LANが搭載されており、家庭でのネットワーク共有も容易。コンパクトフラッシュ/SDメモリーカード/メモリースティック Duoに対応したカードスロットも搭載しており、パソコンを介さず、デジタルカメラや携帯電話で撮影した画像をダイレクトにプリントすることができる。

スキャナの原稿台に原稿をセットしたところ。A4までの原稿をスキャンして読み取ることができる。スキャナの光学解像度は4,800×4,800dpiと非常に高精細

コンパクトフラッシュ/SDメモリーカード/メモリースティック Duoに対応したカードスロットを搭載する。メモリーカードをセットすれば、パソコンを介さずにデジタルカメラなどで撮影した画像をプリントできる