米ベンチャーキャピタル大手のKleiner Perkins Caufield & Byers (KPCB)は3月31日(現地時間)、「iFund」の投資規模を従来の1億ドルから2億ドルへ倍増させると発表した。KPCBパートナーのMatt Murphy氏は「App Storeの成功と、そのコンシューマに与えた影響は、スピードそして規模ともにわれわれの予測を10倍も上回った」と述べる。

同ファンドはiPhone OS搭載製品向けのモバイルアプリ開発を支援するために2008年に設立された。1億ドルの投資プールはBooyah、GOGII、ngmoco、Pinger、Shazamなど14社に提供され、これらiFundベンチャーは2010年だけで1億ドル以上の売上げを見込めるほどに成長した。これまでのアプリのダウンロード数の合計は1億件を超え、18タイトルがApp Storeのトップ10入りを達成。「iPad」向けにも20アプリ以上が開発されており、4月3日のiPad米国発売のタイミングで11アプリがリリースされるという。

KPCBパートナーのJohn Doerr氏は「われわれはすべてのベンチャー企業がiPad戦略を持つと考えている。iPadへの取り組みに対する投資拡大は、iFundがベンチャー企業の成功を加速させることを意味する」と語る。

2008年のiPhone SDKイベントで「iFund」を発表するJohn Doerr氏