これらの製品に興味を持つ人は、アナログレコードを単純に聴きたいというのではなく、いまの時代に適したカタチに変化させ、さらにはアナログレコード自体の処分をも考えているのではないだろうか。
そういった意味では、細かく設定することを念頭においた「Trans Music Manager」を付属するデノンのDP-200USBは、アナログレコードを何らかのカタチで処分する人に最適……、つまり、楽曲情報を取得、入力し、仮に処分してしまっても問題が起きないような環境を作るという考え方だ。
一方で、簡便なインタフェースの「Record Mate LP」を付属するノバックのNV-RP002Uは、手っ取り早くアナログレコードのデジタル化をするにはもってこいと言え、レコード自体を改めて保存しておく人向けと言える。実売価格が10,000円を切っているのも魅力だ。
昔、懐かしい思い出をよみがえらせる“アナログレコードプレイヤー&レコーダー”という製品。こう使わなければならないというものではなく、とりあえずタンスの奥に保管されているアナログレコードを再び日常に引っ張り出すというキッカケにはなる。
どちらの製品にしてもマニアなユーザーなら、オススメは一度、WAVファイルで保存し、添付されているアプリケーション以外のソフトも試し、曲間のノイズをフェイドイン・フェイドアウト処理したり、全体についてしまった傷の音を補正したり、イコライザーをかけるなど趣味としての「手間」をぜひ楽しんでいただきたい。