まずは簡単にこの2製品を紹介しよう。デノンの「DP-200USB」は、マスストレージに対応したUSB端子を備えているのが特徴の製品。レコード針がレコードに乗ったタイミング(もしくは聴いている最中)にフロントの「録音/停止ボタン」を押すと、接続したUSBメモリにレコードの音声を保存できる。形式はMP3(ビットレートは192kbps)に固定されており、細かく設定できないのは残念だが、パソコンを使用せずボタン1つで録音できるという手軽さ、そして汎用性の高いMP3形式ということを考えれば十分納得のできる仕様だ。
使用するUSBメモリにオフィシャルでは具体的な制限がアナウンスされていないが、FAT形式でフォーマットされたUSBフラッシュメモリ以外(NTFS形式では不可だった)では保存されないようだ。また目安として、1GBのUSBメモリにはレコード約30枚分のデータが保存できるという。ちなみに、録音したデータは“1つの音声データ”として保存されるので、曲ごとにカッティングする作業は後述の添付ソフトを使って行う。
DP-200USBはフルオートプレイヤーなので、レコードをセットしたあと、スタートボタンを押せば自動で回転し、アームが盤面に移動し音声が再生され、レコードの終わりまで行くとアームが戻る。もちろん、手動での再生も可能だ。その場合はトーンアームを再生したい位置におろせばOK。このあたりは、アナログレコードプレイヤーを使い慣れた人であればさして問題はないだろう。
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USBメモリを取り付け、レコードを聴いている時に「録音/停止ボタン」を押すと録音が開始される。録音中はLEDが点灯する。貸出機固有のコンディションかもしれないが、LPレコードを録音する際に1曲目の冒頭が切れていたことがあったので、あらかじめ録音スタートしておくといい |
保存されたファイルの音質は中低音域がシッカリと出ており、オーディオ機器を手がけるデノンの製品といったところだ。