この2機種は似たような製品ながら、デジタル化の手法や音質の考え方など、ユーザーニーズへのアプローチ方法が異なる製品の様である。それは、付属するソフトウェアからも読み取れる。
デノンのDP-200USBに付属する「Trans Music Manager」は、条件次第だが入力は一切不要のソフトだ。前述した“1つの音声データ”を、まず「Auto MP3 Splitter」を使って分割する。そうしてできあがった音声データには、MusicID(Gracenote musicID music recognition service)、いわゆるCDDBを利用(インターネット環境必須)して、分割した曲ごとに楽曲情報を付加させることが可能なのである。
ただし、現在のCDと曲構成の異なるレコードの場合は、CDDBが利用できないので手動での入力が必要。
提示されたアルバム名やトラック情報を細かく入力することで、アナログレコードのデジタル化が終了。ただし、このままではTrans Music Manager(Media Library)上でしか反映されない情報なので、他のプレイヤーでも情報が反映されるように楽曲情報を埋め込む必要がある。また、楽曲情報を埋め込んでもファイル情報は分割した時のファイル名なので、管理しやすくするためにはリネーム作業が必要だ。これらの作業もクリック操作で行えるが、ソフトを使うことに不慣れであれば、ちょっと手間かもしれない。
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MENUから「Auto MP3 Splitter」を選択して“音声データの塊”を分割する |
録音に使用したUSBフラッシュメモリをパソコンに接続し、ファイルの場所に指定する。ちなみに、録音したデータのノイズが多い場合は「しきい値」を上げ、少ない場合は下げるように設定する。「無音期間」は言葉通りの意味で、無音部分の継続時間を設定できる。「オフセット」は次曲の頭から約何秒前で分割するかを指定できる |