富士通が、2010年春モデルPCとして、8シリーズ17機種を発表した。ノートPCでは、Real Pocket Size PCと位置づける「FMV-BIBLO LOOX U」シリーズや、国内生産を行うNetbook「FMV-BIBLO LOOX M」など6シリーズ11機種。デスクトップでは、PC、地デジTV、レコーダーの1台3役を実現した「FMV-DESKPOWER F」シリーズなど、2シリーズ6機種を発売する。いずれも21日から販売を開始する。

富士通 執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の佐相秀幸氏は、「春モデルは力作揃い。富士通らしさや、"Wow!"感を実感してもらえものになっている」と自信をみせる。

特に、今回の新製品の中でも注目を集めたのが、LOOX Uシリーズだ。LOOX Uシリーズは、ポケットに入れて常に持ち運びできるように、軽さやサイズにこだわり、約495gの軽量化、W204×H106.5×D23.8mmの小型サイズを実現。ユーザーの利用シーンを考え、電車の中や街角でも立ったままでも操作ができるように「Windowsタッチ」機能を搭載。さらに、どこでも通信できるように高速無線通信技術「モバイルWiMAX」を内蔵した。外出先や移動中もフルブラウザでの高速インターネットを快適に利用でき、コンパクトながらもPCとしての基本性能を備えているのが特徴だ。

富士通 執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長 佐相秀幸氏

「FMV-BIBLO LOOX U」シリーズ

ポケットに入れて常に持ち運びできるよう、軽さやサイズにこだわった

また、天板だけでなく底面も塗装した360度デザインを採用し、ルビーレッド、ヴィンテージゴールド、モカブラックの3色のカラーバリエーションを用意している。

なお、「A BATHING APE」(ア ベイシング エイプ)とのスペシャルコラボレーションモデルを用意。富士通ショッピングサイト「WEB MART」を通じて販売する。価格はオープンだが、最小構成価格89,800円からを想定している。

富士通ショッピングサイト「WEB MART」を通じて期間限定販売する、「A BATHING APE」とのコラボモデル

専用ケースも用意

富士通 パーソナルビジネス本部の齋藤邦彰本部長

富士通 パーソナルビジネス本部の齋藤邦彰本部長は、「真のライフパートナーを実現する上で、どんなモバイルPCが求められているのかを、徹底して追求した製品」と位置づけ、次のように語る。

「調査によると、モバイルPCを選択しなかった理由として、本体重量、価格、本体の厚さがあがっている。このうち、重量や厚さの問題を解決した携帯電話で、なぜPCのサイトを見ないのかという調査では、パケット料金が高いこと、見たいコンテンツがないことや、正しく表示できないことが多いから、画面が狭いから、表示が遅いからといった回答が多い。こうした携帯電話で問題となっている部分を満たす機能を搭載しながら、重量、サイズ、使いやすさを追求したのが、LOOX Uシリーズ。これによって、モバイルユース市場全体を伸ばすことができる」とする。

持ち運ぶことができサイズとして、背広の内ポケットに入ることを前提とし、実際に紳士服売り場で、内ポケットを実測。奥行きと厚さの外周が130mmであれば、91%のジャケットに入ることを検証したという。

また、一般的に持ち歩くことが多い、携帯電話、財布、文庫本、デジタルカメラ、ペットボトル、週刊少年漫画などを調べることで、感覚的に500gを境界線に、持ち歩くか、持ち歩かないかの差があることを突き止め、500gを切る495gの重量にしたという。

モバイルWiMAXの内蔵についても、「リーズナブルにモバイルブロードバンドを実現するものとして、WiMAXから始めることにした」とコメントした。