既報の通り、AMDのRick Bergman氏(Senior Vice President and General Manager, AMD)は今週中のHemlockの市場投入を予告したが(Photo01)、その予告どおりATI Radeon HD 5970として製品がリリースされた。ということで、早速レポートをお届けしたい。
遂に300mm突破の長大なサイズ(Photo02)
まず一見して気がつくのが、これまで見た中でもカードが一番長いこと。斜めのアングルで見ても(Photo03,04)、その長さが判る。実際、実測値では310mmものカード長となっており、重量も遂に1Kgを超え、1203gに達する。PCI ExpressのCEM(Card Electrical & Mechanical)Specificationによれば、I/O Retensionを取り付けないタイプの最大長は312mm、2slotタイプのカードの最大重量は1.5Kgと規定されているから、もうこれ以上大きく出来ないギリギリといったところ。
Photo03: バックパネルの配置はやや変更になった。詳しくは後述。 |
Photo04: このインテーク型の意匠をやめればもう5mm位カードの長さは詰められそうだが。補助電源コネクタはRadeon HD 5870同様カード上側に。 |
Photo05はAMDが公表したカードの写真を重ねてみたものだが、大雑把に言ってM/Bのサイズをはみ出さないぎりぎりがRadeon HD 5850で、Radeon HD 5870は結構奥にはみ出す格好だったが、Radeon HD 5970は更に3cm近く奥行きがある。Radeon HD 5870にも増して、ケースを選ぶ製品である。
表側はファンの吸気口以外何も無いシンプルな造形だが(Photo06)、裏面はヒートスプレッダのリテンションがはっきりわかる構造になっている(Photo07)
バックパネルの構造は大きく変更された(Photo08)。中央に位置するのがMini DisplayPortのコネクタとなる。一方反対側は、相変わらずのダミーの吸気口である(Photo09)。上面はRadeon HD 5850にちょっと似た意匠になっている(Photo10)。CrossFireXのコネクタは1つだけになっているが、内部で2つのGPUの接続用に一つ使っているから、これは当然だろう。底面は相変わらずがっちりカバーされている(Photo11)。