家庭用、オフィス用問わず、さまざまな種類の複合機が発売されているが、その多くはA4サイズの用紙までにしか対応していない。ビジネス文書の基本がA4サイズなので、ほとんどの場合それで足りるのだが、不便を感じないわけではない。たとえば、A4型の小冊子を見開きでコピーしたい場合、A4複合機だと片ページずつ分けてコピーしなければならない。自営業者なら、中綴じのリーフレットや小冊子などを作りたい場合もあるだろう。

そうしたときに便利なのが、A3サイズまでの用紙に対応した複合機だ。しかし、対応用紙サイズが大きくなるということは、それだけ本体サイズも大きくなるということ。また、本体価格も高くなりがちだ。事務所ならともかく、個人やSOHOなどの場合は、どうしても設置場所やコストがネックになってしまう。

そんな悩みを解決してくれるのが、ブラザー工業より発売されたカラーインクジェット複合機「JUSTIO MFC-6890CN」だ。プリント、スキャン、コピー、ファクスのすべての機能がA3に対応しているにもかかわらず、本体サイズはA4複合機と同等か、若干大きい程度。A3複合機としては画期的で、コンパクトなボディを実現している。

対応用紙が幅広いだけでなく、基本性能が高いのも、本製品の特徴。プリンタの出力解像度は最高6,000×1,200dpiとなっており、粒状感の少ない高精細プリントが可能。スキャナの光学解像度は1,200×2,400dpiで、ソフトウェア補間により最大19,200dpiでの取り込みにも対応している。ファクスは、PC上の処理を直接送信したり、受信したデータをPC上で閲覧したりできる、PCファクス送受信機能をサポート。このほか、自動両面印刷機能や、ADF(原稿自動送り装置)なども装備している。

操作ボタン部。プリンタのほか、スキャン、ファクス、コピーなどの機能が搭載されている。また、有線、無線LAN機能も装備されている

ネットワーク機能も標準搭載しており、本体にIEEE802.11b/g対応の無線LANと、10/100BASE-TX対応の有線LANが搭載されている。このほか、デジタルカメラの画像をPCレスでプリントする際に便利な各種メモリカードスロットも装備。4.2型の大型タッチパネル液晶ディスプレイも内蔵している。

本体には、各種メモリカードに対応したスロットが用意されており、デジタルカメラの画像を直接読み込んでプリントすることもできる

液晶画面はタッチパネルになっており、直接指で触れて操作できる。もちろん、ビュアーの機能も搭載しているので、受信したファクスをプリントする前に確認することも可能だ