結論

ということで、駆け足でCore i7-975を含むD-SteppingのCore i7の性能を確認してみた。まず性能という観点で言えば、ほぼ動作周波数に比例する形で性能が伸びていると結論付けて差し支えないだろう。これまでCore i7-965が最速x86プロセッサだったわけだが、最速の座が975に移った事になる。

D-Stepping全般としては、若干だが性能に変化が見られる。ただ、それは必ずしも全体的に性能が上がるというものではなく、またその性能差もそれほど大きくない。なので、性能改善をD-Steppingに求めるのであれば失望するであろう。

その一方で、消費電力削減は確実に実現できている。同一消費電力ならば1~2binの動作周波数Upが可能だし、動作周波数を一定に保つなら消費電力を10W程度落とす事が可能になるだろう。まぁこれであれば、既存のC-Steppingの製品ラインナップを置き換えるにふさわしいという特徴であることは確認できた。

ただまぁ「D-Steppingをお勧め」と強くはいえないのは、やはり値段が全然安くないこと。おそらくはこのD-Steppingをそのまま使うCore i5(?)の方がお勧めしやすいわけだが、こちらは出荷が9月に延びたなんて噂もあるわけで、あと3カ月待てるのか、というのが次なる問題であろう。待てる人は、CPUのみならずM/Bのコストも安くあがるCore i5が望ましいだろうし、そこまで待てない人はD-SteppingのCore i7にGo! というあたりを今回の結論としたい。