「確かな価値」の提供をアピールするセイコーウオッチ

セイコーウオッチは、JWCの開催にあわせて、「ブライツ」ブランドの新製品となるクロノグラフを発表した。同社の本格クロノグラフとしては初のソーラー電波時計となっている。

セイコーウオッチブース

国内他社は電波時計機能・ソーラー駆動機能を搭載したクロノグラフを既に発売しており、このカテゴリでセイコーウオッチは後発。しかし、針位置自動修正機能や耐磁設計など、従来のブライツに投入されていた機能を踏襲しながら、厚さは11mmとスリムなケースサイズを実現している。これにより、日本人の腕にもフィットする自然な付け心地となっているほか、日常的に着用する時計として、使うのに程よい存在感のデザインとなっているという。

ソーラー発電モデルの文字盤で"深いブラック"を実現

また、ソーラー発電モデルでは文字板に光を透過させる必要があるため、従来は文字板の色がブラックのモデルでも、若干グレー寄りのブラックを採用せざるを得なかったというが、新製品では濃いブラックの文字板を搭載したモデルも実現。色の深みがフェイスの高級感を高めているほか、針と文字板のコントラストによって視認性も向上しているとしている。

いずれも、単に意匠やコンセプトだけで製品の価値を高めようとするのではなく、機能性・実用性の裏付けがある要素となっているのが特徴とのこと。背景には昨今の不景気があり、同社では「価格以上の確かな価値が感じられるもの」であることが、今後の売れる商品の条件だとしている。一方で昨年春に投入した、高度かつ独創的な技術を搭載し"JAPAN PRIDE"を掲げる上級ブランド「ブライツ フェニックス」は、20~30万円前後の価格帯にもかかわらず好評を得ているといい、高額商品でもその価値が正しく伝われば消費マインドを喚起できる可能性はあるといえよう。