カシオ計算機、オリエント時計、シチズン時計、セイコーウオッチの4社はこのほど、今年の春夏モデルを発表した。カシオ計算機は4日、オリエント時計、シチズン時計、セイコーウオッチは3社合同により5日と6日の両日、それぞれ時計の新製品展示会「JAPAN WATCH COLLECTION 2009 Spring & Summer(JWC)」を行った。各社は、価格を抑えたユーザの財布にやさしい製品、地球環境にも配慮した省電力モデルや、各国の時間を簡単操作によりアナログ表示する革新機能を盛り込むなどしたワールドタイマーほか、2009年春夏モデルをお披露目。多くの来場者たちの眼を釘付けにしていた。
「技術と美の融合」を目指すシチズン時計
今季、シチズン時計の総括テーマは、「シチズンブランドの価値向上とマルチブランド化の推進」。「技術と美の融合」というプロダクトポリシーのもと「シチズンのモノづくりの心」を伝えていく一方で、ライセンス生産するインターナショナルブランドや、「VAGARY」、「INDEPENDENT」といったファッション性を重視したセカンドブランドを充実させるなど、マルチブランド化を図っていくとしている。
シチズン時計の今季ニューモデルの中で最も注目を集めていたのは、世界初のディスク式による都市選択機能を備えた、世界マルチバンド受信ワールドタイムクロノグラフ「アテッサ ジェットセッター"ダイレクトフライト"」。時刻を自動修正する電波時計市場では、世界多局受信のワールドタイマー(各都市のローカルタイム表示機能付きウォッチ)が大きなトレンドとなっている。しかし同社によると、「多機能であるがために、操作性が複雑」との声も聞こえるという。そこで本作は操作の簡易性を考慮し、3時位置のリュウズを一段引き出して4時位置で表示するディスクの都市名を変更するだけで、3針が瞬時にその都市の時刻を表示し、同時にカレンダーも切り替わるようにしたとのこと。
同商品は、すべてがアナログ表示となっており、メカメカしいデザインは、腕時計ファンだけでなく、航空及びモータスポーツ・ファンらの心も捉えるのではないだろうか。同モデルのケース径は41mm。シチズン時計独自の光発電エコ・ドライブを搭載しており、フル充電時で最長約4年間可動(パワーセーブ作動時)できるという。発売は6月中旬を予定している。
一方、本格スポーツウォッチのプロマスターシリーズからは、海底活火山やマグマをモチーフに、リュウズガードやラチェットリング(ケース外周部のベゼル)を大きめにデザインした「プロマスター アクアランド」が登場。ケース径は46.6mmで、光発電エコ・ドライブ、200m防水、9時位置に圧力センサー、10時位置に水感知センサーを搭載している。発売予定は5月とのこと。
またレディスモデルでは、クロスシーからケース径26mmの世界最小モデル「MINISOL」(ミニソル)シリーズがお披露目された。ラウンド型ケースで、ベゼルには細かく規則正しいカットが入れられ、オーバル型のデイト表示窓がモダンな印象を与えるという。同商品は、7日より発売されている。