今週はとにかく新製品が少ない。本来であれば、「Socket AM3で初のクワッドコアCPU」であるPhenom II X4 810あたりが盛り上がらなければならないのだが、ハイエンド製品とは言えず、使えるマザーボードの種類も少ないため、大きな話題にはなっていない。というわけで、今週のレポートは短め(決して手抜きではない)。

クワッドのBlack Editionはまだ?

Socket AM3版のPhenom IIとしては、先週、トリプルコアのPhenom II X3 720/710が一足早く発売となっていたが、今週はクワッドコアの「Phenom II X4 810」がいよいよ登場した。価格は18,000円前後。

「Phenom II X4 810」の製品パッケージ

今回のOPNは「HDX810WFK4FGI」となる

スペックは、動作クロックが2.6GHz、TDPが95W、L3キャッシュが4MB。800番台の製品ということで、L3キャッシュは900番台の6MBよりも小さくなっている。そのほか、Socket AM2+版の940/920と比較すると、TDPが125W→95Wと小さくなった一方で、HyperTransportは3600MHz→4000MHzと高速化されている。

このX4 810は、現状、Socket AM3のラインナップでは最上位モデルということになるが、Socket AM2+版よりも動作クロックは低い。DDR3メモリが使えるとは言え、ハイエンドユーザーの食指が動くような製品ではないことは確かだ。動作クロックが2.8GHzで、しかも倍率可変の「Phenom II X3 720 Black Editionの方が売れるのでは」と語るショップもあった。