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米Adobe Systemsは2月16日(欧州時間)、現在スペインのバルセロナで開催されているMobile World Congressにおいて米PalmがOpen Screen Project (OSP)に参加したことを発表した。これにより、同社スマートフォン「Palm Pre」上でFlash Playerがサポートされることになる。またAdobeではPC版とフル互換となるFlash Player 10を、2010年までにPalm webOSに加え、Google Android、Nokia Symbian、Microsoft Windows Mobileの各スマートフォン向けにリリースする計画だ。これにより、iPhone (Apple)を除くほとんどのスマートフォンでFlashが搭載されることになる。

Flash 10のスマートフォン搭載計画は、同社モバイルデバイス部門マーケティングディレクターのAnup Murarka氏が現地記者らに対して語ったもの。AdobeはFlash 10発表時にPC向けの「Flash」と携帯向けの「Flash Lite」の2系統の製品をひとつの「Flash」に統合していくと説明していたが、ここで改めて対応プラットフォームや登場時期について明らかにした。

OSPアプリの開発支援に1000万ドル基金

OSPは携帯やPC、TVなど、デバイスを選ばずにコンテンツを利用できる仕組みを模索する業界団体であり、大手携帯キャリアやデバイスメーカー、コンテンツ事業者が参加している。前述のスマートフォンベンダーらも多数参加しており、WebOSを掲げるPalmの参戦で、OSPに主要ベンダーの多くが出揃ったことになる。現時点で名前がない主要ベンダーは、前述のAppleのほか、BlackBerryのResearch In Motion (RIM)など。また発表同日、AdobeとNokiaはOSPのアプリケーション開発支援を目的とした1,000万ドルの基金を立ち上げている。このほかAdobeは、eBookや携帯電話上でPDFリーダの機能を実装するためのAdobe Reader Mobile SDKの新版を発表している。OSPを軸に、FlashやPDFコンテンツを着々と広げていることがわかる。

また、Flash 10のリリースとともに徐々にフェードアウトしていくことになるFlash Liteだが、MWC会場では「Flash Lite 3.1 Distributable Player」が発表されている。これは最新バージョンのランタイムを要求するアプリケーションがあった場合に、その最新ランタイムとともにアプリケーションを配布するためのインストーラとなる。現在はパブリックベータの段階で、対応プラットフォームはNokia S60とWindows Mobileの2種類がAdobe Labsから入手可能。この仕組みを利用したアプリケーションコンテストのFlash Lite Developer Challengeも実施される。