携行できる武器は2種類だけ。『RESISTACE 2』はスリリングな一人称シューティングアドベンチャー

ゲームシステムは、良い意味でオーソドックスなFPSゲームスタイルを踏襲。左スティックで移動操作、右スティックで視点(照準)操作という定番な操作系を採用する。「コントローラでFPSをプレイする」という文化は、ほぼ今世紀になってからのことなので、まだ定番といえるボタン割り当てがない。そのため、その他のボタン関連の割り当ては「RESISTACE」特有のものになっている。例を挙げると、ダッシュ移動としゃがみが同じ「L2」トリガに割り当てられていたり、メイン射撃が引き金をイメージした「R2」トリガではなくて「R1」ボタンだったり……という部分がそう。ほかのFPSゲームからやってきたプレイヤーからするとちょっと戸惑うかもしれない。

"最新版"PS3にも対応ということで、ワイヤレスDUALSHOCK3の振動にも対応。また、炎や毒物、その他の付着性の敵兵器が身体に付いた場合は、コントローラ全体を振ることによって振りはらうことができる。これはPS3のウリ機能とされながらもあまり使われていない"モーションセンサー"のユニークな使い方だといえる。

シングルプレイではNPCの部下キャラクタと共闘するシーンもある

武器の適材適所の選択がゲーム攻略の鍵を握る

ゲームモードはシングルプレイ(ストーリーモード)とマルチプレイ(ネットプレイ)の2モードに大別される。シングルプレイは基本的には、敵を打ち倒しながらゴールを目指すことで、ストーリーも進行していくというシンプルなシステム。要所要所で、中ボス、大ボス的な強力な敵がプレイヤーの前に立ちはだかるので、これを撃ち倒すことて先へ進めたり、ステージクリアになったりする。ゲーム進行は極めて分かりやすく、取っつきやすい。

まったくないわけではないが、このタイプのゲームに最近増えつつある、スイッチの押し上げ下げパズルのためにあっちこっちへと行かされる"オリエンテーリング・クエスト"はそれほど多くない。

通して最後までプレイした感じでは、「局面局面でどの武器を使って、どう動いて、どう倒すか」という戦術を組み立てる面白さに注力したゲームデザインが成されている……という印象を持った。武器は機械ベースの人類の銃器と、鹵獲したキメラ軍のエネルギー・ブラスター系のハイテク武器の両方を使えるが、同時に携行できるのは2つまで。この制約がゲーム進行をドキドキ感溢れるアドベンチャラスにしている。

ゲームはのっけからの混戦状態

シールドを携えた敵は、まずそのシールドを剥がしてからでないとダメージが与えられない

敵は基本的にイベントの一環で出現するので、いわゆる覚えゲーなのだが、初見時、プレイヤーはどういう敵がどう攻めてくるか当然知らないので、先の展開を予想して進むしかない。これが楽しい。例えば、住宅街を進んでいるシーン。住居内や庭先にキメラウイルスに浸食された変異人類の眠る繭がワンサカと蠢いているのに遭遇する。こういうシーンを進んでいると、「きっと、この先、コイツラが孵って群集で襲ってくるな……」と予測が立つ。こういう場合は、連射が利くマシンガンがいい……とか、あるいは広範囲に弾をぶちまけるショットガンがいいだろうか……など、この先の戦闘を脳内シミュレーションして特定武器を温存したり、あるいはちょっと前のシーンまで、特定武器を拾いに戻ったりすることになる。

予想が的中したときは「それみたか」とテンションが上がるのだが、それだけで勝てるとは限らない。自分の立ち振る舞いによっては、やはりやられてしまうこともある。筆者は難易度NORMALをノーヒントで通してプレイしたが、「NORMAL」でも、シーンによっては少々苦戦することがあった。初弾をどこで撃って、どこに走って、どの物陰に身を隠して敵をやり過ごし、どのタイミングでふたたび反撃にでるか。苦戦するシーンでも、対処方法は何度か対戦しているうちにおぼろげながらも確実に見えてくる。この辺りの難易度設計はうまい。

『RESISTACE 2』にもオリエンテーリング系パズルはある。自動砲台の解除任務などはそのひとつ

(次ページでは、『RESISTANCE 2』で襲い来る"敵"に迫る)