プロ機並みの解像力を持つ
解像力はすばらしく高い。チャートを見ると約2,000TV本近くまで解像している。さらに解像力だけでなく、非常にきれいなことにも驚く。偽色や歪みはほとんどなく、フラットな像になっている。ざっと最近のカメラと比べてみたが、「EOS 50D」、「D700」、「D90」あたりよりもきれいな像が得られた。これはちょっとすごい。
絞りで像のシャープさがどう変わるかも見てみた(G14-45mm)。ワイド端、テレ端いずれもF16以上に絞り込むと回折のためか像がゆるくなる傾向にあった。開放でも少し像が緩くなるが、こちらは極端ではない。2/3〜1段ほど絞れば改善されるようだ。周辺での光量落ちや像の流れはほとんど発生しない。「周辺落ちって何ですか?」と聞きたくなるほどフラットに描写する。
フォーサーズはデジタルに最適なフォーマットとして開発され、その画像のきれいさはいままでのフォーサーズ機でも納得していた。しかしマイクロフォーサーズになり、フランジバックが短くなることで反故にされるのではないかと気になっていたが、どうやら杞憂に終わったようだ。DMC-G1の画像はとてもきれいである。
画質(クオリティ)はファインとスタンダードの2種類。RAWとの同時撮影も可能。中央は絞り開放(F5.6)で、右は絞りF11で撮影した解像力チャート。[G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 / L+Fine(JPEG) / 45mm(90mm相当) / 絞り優先AE / ISO 100 / WB:オート / フィルムモード:スタンダード] |
テレ端とワイド端で絞りを変え、周辺の画質の変化を見た。中央はテレ端F5.6、右はF8で撮影。[G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 / L+Fine(JPEG) / 絞り優先AE / ISO 100 / WB:オート / フィルムモード:スタンダード] |
高感度ノイズはそれなりに発生する
高感度ノイズについては、もうひとふんばり。ISO 800でわずかにざらつきが見え、ISO 1600ではかなりざらつく。ISO 3200では粒状感に加えて赤や緑のムラも見えてくる。これはエマージェンシー用だろう。それでも赤や青の強い色ノイズは抑えられている。ISOオートで使うなら、上限はISO 800まで、画質に神経質になるならISO 400までに設定するのがよさそうだ。