さて、昨年のレポート以来UpdateのなかったUSBについてレポートしたい。実を言えば今年のIDF ShanghaiでもUSB関連セッションがあったのだが、こちらのレポートをする機会がないまま過ぎてしまったので、このあたりでまとめて報告してみたいと思う(Photo00)。
USB 3.0
まずはUSB 3.0についてである。今回はSuperSpeed USBのブースをShowcaseに設け(Photo01)、実際にUSB 3.0の転送デモを実施した(Photo02)。もっとも現状ではUSB 3.0のシリコンは当然ないわけで、今回はFresco LogicがFPGAで作成したテストボード(Photo03,04)を使ってのデモとなっている。また、既にUSB 3.0仕様のケーブルの試作品(Photo05,06)なども展示された。
Photo01: SuperSpeed USBの展示ブース。LeCroyのVoyager(USB 3.0 Protocol Verification System)がさりげなく置かれているあたりがいかにもアレな感じ。 |
Photo02: HostとDeviceの両方をSuperSpeed USB対応にして転送した結果。理論上は500MB/secだが、現時点では400MB/sec程度で頭打ち。理由はFPGAのパフォーマンスの限界だとか。 |
さてそのUSB 3.0、最初の目的はFlash Memoryなどを高速に転送するインターフェースとなること(Photo07)であり、そのための開発も進展している(Photo08)との事。特徴はPhoto09に示す通りで、ユーザーから見れば「より高速なUSB」以上の注意を払わなくて済むように配慮されているとしている。
Photo07: これはJeff Ravencraftとの1:1 meetingの際の資料より。昨年からあんまり変わってないが、しいて言えば"Optimized Power Efficienct"が前面に出てきたことが違いか? |
Photo08: こちらと比べると、Specificationリリースのタイミングがちょっとだけ遅れている感じである。とはいえ、大きな違いはなさそうであるが。 |