最近では日本の携帯電話も国際ローミング対応機種が増え、そのまま海外で利用できるものが増えてきた。しかし海外へ頻繁に渡航する人ならば、現地のプリペイドSIMカードとW-CDMA/GSM携帯を組み合わせ、安価な現地の料金で利用するのもお勧めだ。今回は台湾・台北でのプリペイドSIMカードの購入方法とHSDPA定額モデムのレンタル方法を紹介する。

プリペイドSIMカードは空港で購入する

台湾は海外で主流のGSM方式に加え、現在はW-CDMA/HSDPA方式の普及も進んでいる。そして諸外国と同様にSIMカード方式を採用しており、海外からの出張者や旅行者向けにも現地の電話番号が利用できるプリペイドSIMカードが販売されている。以前は街中で簡単に買えたのだが、数年前から登録制となったため、2008年時点では身分証明書の提示と登録が必要になっている。

プリペイドSIMカードの販売先は現地の通信事業者の販売店となるが、街中の販売店ではあまり扱われておらず、購入しにくいのが実情だ。一方、台湾・台北の玄関となる台湾桃園国際空港では、外国人向けにプリペイドSIMカードを販売することが主業務のため、購入の手続きもスムーズだ。台北に到着したら、"空港でプリペイドSIMカードを購入"。これを鉄則にしたい。なお夜中の便などで到着が深夜になり、空港で購入できなかった場合は、台北駅前の三越裏にあるFar EasTone Telecommunications(Far EasTone)の販売店が、比較的外国人の対応に慣れているようなので、購入しやすいだろう。

台湾でプリペイドSIMカードを買うなら空港がよい。市内の場合は台湾駅前、三越裏のFar EasToneの販売店が比較的買いやすい

台湾桃園国際空港でプリペイドSIMカードを購入

桃園国際空港は、ターミナル1とターミナル2に分かれているが、どちらのターミナルにも通信事業者のカウンターが並んだコーナーがあり、そこでプリペイドSIMカードが販売されている。ターミナル1であればロビーの右手のほうに、ターミナル2であればロビーの左手に進み、角を曲がった先にカウンターがあるのが見えるはずだ。ターミナル1は午前7時くらいから、ターミナル2は午前11時くらいから開いている。店舗を出しているのはTaiwan Mobile、Hi-Power Digitalworld、Far EasToneの3社。このうちTaiwan MobileとFar EasToneの2社がプリペイドSIMカードの販売を行っている。

台湾桃園国際空港ターミナル1の事業者カウンター。ややこぢんまりしている

こちらはターミナル2にあるカウンター。なお台湾では携帯電話は「行動電話」と呼ぶ

プリペイドSIMカードの料金はどちらも大体同じである。カウンターでプリペイドSIMカードを買いたいと伝えればよい。空港なので英語は100%通じるが、加えて日本語のできるスタッフがいることもある。

購入方法は、身分証明書としてパスポートを提示し、店頭で購入できるプリペイドSIMカードの中から好みのものを選べばよい。支払いはクレジットカードも可能だ。また頻繁に利用するならば残高を追加するカード(リチャージカード)を一緒に購入しておいたほうが良いが、プリペイドSIMカード購入時にその場で追加してもらうこともできる。

あとは利用するW-CDMA/GSM携帯電話を渡せば、その場でプリペイドSIMカードをセットし、開通作業などを行ってくれる。購入後はすぐに利用できるので、その場で台湾や日本へ電話をかけることが可能だ。なお国際電話は通常「002」をつけて発信する。日本にかける場合はそれに日本の国番号「81」、市外局番の頭のゼロを取った番号、で発信すればよい。たとえば「03-1234-5678」にかけるならば、「002-81-3-1234-5678」となる。ただしTaiwan Mobile、Far EasToneどちらも002より安い国際発信番号を持っているのでそちらを利用すると日本への国際電話も割安だ。002の代わりにTaiwan Mobileなら「016」、Far EasToneなら「017」でかければよい。

このように料金案内などが掲示されている

入手したプリペイドSIMカード。パッケージは異なる場合がある