AMDは、デスクトップ向けクアッドコアCPU「Phenom X4」シリーズに新モデル「Phenom X4 9950 Black Edition」を追加した。最上位モデルの更新であり、実際のパフォーマンスも気になるところだろう。いつもの様に各種ベンチマークソフトなどを利用して、これを試してみたいと思う。

「AMD Phenom X4 9950 Black Edition」。ソケットAM2+なので、当然ピン形状などは従来のPhenomと同じ

まずはPhenom X4 9950 Black Editionの仕様を以下の表にまとめる。比較のため従来の最上位モデルであった「Phenom X4 9850 Black Edition」の仕様も併記した。

Phenom X4 9950 Black Edition Phenom X4 9850 Black Edition
動作周波数 2.6GHz 2.5GHz
CPU倍率 13倍 12.5倍
HT Link 2GHz 2GHz
L1キャッシュ 128KB×4
L2キャッシュ 512KB×4
L3キャッシュ 2048KB
動作電圧 1.05-1.30V
TDP 140W 125W
Max Temps 64℃ 61℃
プロセス 65nm SOI B3
価格 235ドル

ご覧の通り、コアのリビジョンなどはそのままで、動作周波数が引き上げることで性能向上を実現しようというのがPhenom X4 9950 Black Editionなのだが、問題は、それに伴って熱設計電力も140W TDPへと引き上げられてしまったことだ。電力や冷却の難易度に関しては、まぁこのクラスのCPUを使おうとするハイエンドユーザーならそれほど問題ではないとして、注意したいのはマザーボード側の対応だ。割と最近のマザーボードでも、"140W TDPに非対応"という製品が結構あるようなので、ここは事前によく調べることをオススメしたい。