ベンチマーク

それでは、ベンチマークテストの結果を見て行こう。

Phenomシリーズでは最も高速な動作周波数を達成しているだけに、ひとまず、前世代のPhenomから性能向上が実現できているのは当然だろう。さて、AMDプラットフォームで最高の処理性能が欲しいのならPhenom X4 9950 Black Editionという選択肢で問題ないのだが、微妙なのは、それでもCore 2 Quad Q6600と大差無い結果しか出せなかったことだ。

テスト項目によっての得手不得手は出ているので、用途次第とも言えるのだが、少なくとも今回のベンチマークテストのメニューで言うならば、総合的に見てどんぐりの背比べである。Phenom X4 9950 Black EditionがPhenomシリーズの最上位モデルであることを思えば、少々物足りない結果なのだ。

しかしながら、そのあたりは織り込み済なのか、Phenom X4 9950 Black Editionの価格は1,000個ロット時の単価で235ドルと、当初から非常に安価に設定してあり、これが大きな魅力となっている。まだプレミア価格なのか、現時点の実勢価格だとPhenom X4 9950 Black Editionがちょっと高いのだが、ひとつの目安として、こちらのIntelのCPU価格表(※pdfファイル,7月15日付)を参考に比較するなら、価格は224ドルのCore 2 Quad Q6600とほぼ同程度だ。実勢価格がこなれてくれば、CPU倍率アンロックの"遊べる"「Black Edition」であることも含め、値頃感は高くなる。