今回試すプロセッサの仕様を確認しておきたい。まずE8500は、ベースとなるシステムクロックは333MHzで、内部倍率が9.5倍の動作クロック3.16GHz。キャッシュメモリはL1キャッシュがDate 64KB(32KB×2)とInstruction 64KB(32KB×2)、L2キャッシュが6MB。動作電圧は0.85~1.3625Vで、TDPは65W。ついでにS-SpecのナンバーはSLAPKで、コアステッピングはC0となっている。

「Core 2 Duo E8500」。S-SpecからコアステッピングはC0だ。本当に4GHz以上にオーバークロックできるのかテストする

一方E7200の方は、システムクロックは266MHzで、内部倍率9.5倍の動作クロック2.53GHz。キャッシュメモリは、L1キャッシュの構成はE8500と同じで、L2キャッシュはE8500の半分となる3MB。動作電圧とTDPはE8500と変わらない。S-Specは現行製品ではSLAVNとSLAPCが存在するが、今回試した個体はES品なのでどちらにも該当しない。ただコアステッピングは製品版と同じM0で、カタログスペックも同様だ。

「Core 2 Duo E7200」。Core 2 Duoの廉価モデルだが、主なアーキテクチャは共通なので性能は低くない。オーバークロックでさらに上を目指す。今回は試したのは製品版ではなくES版

比べてみると、システムクロックやL2キャッシュの容量が異なり、コアのステッピングも変更されているのだが、内部倍率自体はともに9.5倍と高めに設定されており、特にE7200の方はオーバークロックの成果に期待ができそうな気配である。

Core 2 Duo E8500 Core 2 Duo E7200
動作クロック 3.16GHz 2.53GHz
FSB 1333MHz 1066MHz
システムクロック 333MHz 266NHz
内部倍率 9.5倍 9.5倍
L2キャッシュ 6MB 3MB
コア数 2 2
コアステッピング C0 M0

テスト時の主な環境は以下の表の通り。

CPU Core 2 Duo E8500 Core 2 Duo E7200
M/B ASUSTeK Maximus Formula Special Edition
Memory Corsair TWIN2X2048-6400C4 (DDR2-800 1GB×2)
Graphics GeForce 7800 GTX
Power Abee AS Power SR-2480A "D"SPEC
OS Windows XP Professional SP2

オーバークロックの成否に大きく影響するマザーボードだが、今回はASUSTeKの「Maximus Formula Special Edition」を利用している。Intel X48チップセットを搭載し、オーバークロックに必要な高い信頼性と、関連する各種機能も豊富なハイエンドマザーボードだ。

ASUSTeKの「Maximus Formula Special Edition」。オーバークロックの実績も十分なハイエンドマザーボード