少年ラガーマンが聖地・秩父宮ラグビー場に立つ

決勝終了後、大会の冠スポンサーを務めたマイクロソフトのダレン・ヒューストン日本法人社長がマイコミジャーナルの取材に応じ、「非常に接戦で面白い試合だった。昨年の東芝のような逆転劇も期待したが、サントリーが逃げ切った。風の影響が大きかったね」と感想を述べた。ラグビーへのスポンサードについては地域貢献、日本選手のレベル向上を目標として挙げ、日本ラグビー協会の宿願であるワールドカップ開催については「何らかの形でサポートしたい」と力を込めた。

日本選手の底上げを図るには少年世代の育成、否、まずはラグビーに興味を持ってもらうことが不可欠だ。マイクロソフトカップが現行のプレーオフ大会となった昨年から、前座として小学生の大会「マイクロソフトカップ ミニラグビー交流大会」が開催されている。関東、関西、九州の3地区で行われた大会で優秀な成績を収めたチームが招待されており、今年は川口ラグビースクール(埼玉)、吹田ラグビースクール(大阪)、筑紫丘ラグビークラブジュニアスクール(福岡)が参加した。

リーグ戦の結果、吹田が2連勝を果たしチームの団結力を見せた。だが、勝敗以上に重要なのは、日本ラグビーの聖地・秩父宮ラグビー場に仲間と一緒に立ち、プレーできた経験のはず。再び大学やトップリーグでこの舞台に戻ってくる姿を、ラグビー関係者は楽しみに待っている。

少年たちがはつらつプレーを展開したミニラグビー交流大会

少年ラガーマンたちにメダルを授与するマイクロソフトのダレン・ヒューストン社長

元首相とMS日本法人社長が、子どもたちと名刺交換会!

ラグビーには「アフターマッチ・ファンクション」という文化がある。試合終了後、両チームの選手がグラウンド上で握手するだけでなく、エール交換や飲食を共にすることで健闘を讃えるものだ。マイクロソフトカップでは、トップリーグの決勝進出者はもちろん、子どもたちのアフターマッチ・ファンクションも催される。この日は、少年ラガーマンたちがヒューストン社長らと名刺交換する姿がしばしば見られた。日本ラグビー協会長を務める森喜朗元首相も表彰式と合わせて出席し、子どもからのサイン攻めに笑顔で応じていた。

試合後のアフターマッチ・ファンクションで、子どもたちと笑顔で名刺交換するマイクロソフトのダレン・ヒューストン社長

マイクロソフト執行役専務 デジタルライフスタイル推進担当 眞柄泰利氏

「名刺交換なんて、去年初めて開いた時にはなかった光景です。社交場としてのラグビーが、少年時代から定着してくれればうれしい」と、マイクロソフトの眞柄泰利執行役専務(デジタルライフスタイル推進担当)は目を細める。中学生や高校生のラグビー全国大会は行われているが、これまで小学生年代の全国大会はなかった。眞柄専務は「あくまでマイクロソフトカップは普及の場であり、優劣をつける大会ではない」と強調しつつ、大会が発展的に拡大し、キッズラグビーのワールドカップ開催といったグローバルな存在となることを期待している。

秩父宮ラグビー場には、マイクロソフトが実施する「全国IT実践キャラバン」のラッピングバスを展示(写真左)。車内では、ラグビーのスコアシートをMicrosoft Office Visioで記録するデモなどが行なわれた。ドラッグ&ドロップのマウス操作だけで、簡単に記録をつけられる。Visio用のラグビースコアブックテンプレートは無償公開中