早速使ってみる

では早速、WinDVD 9 Plusを起動してみよう。起動方法は、スタートメニューから起動する、デスクトップのアイコンをダブルクリック、もしくは光学ドライブにDVD-Videoディスクを挿入すれば(CD/DVDの自動起動が設定されている場合)、WinDVD 9が起動する。最初に起動した際には、アクティブ化の画面が表示されるので、[アクティブ化]をクリックする。この作業をしないと、試用版として登録され、30日間の使用しかできない。購入キーとアクティブ化コードは、ファイルもしくは印刷で保存できる。その後、ユーザー登録のダイアログが出るので、適切に対応してほしい。さらに、Windowsのファイアーウォール機能でブロックされているとの警告が出ることがある。この場合は、[ブロックを解除する]を選ぼう。無事にWinDVD 9 Plusが起動する(図3)。

図3 WinDVD 9 Plusの起動(DVD-Videoディスクを挿入していない状態)

バージョン9になり、そのインタフェースも一新された。これまでのバージョンでは、個人的にはやや華美すぎたきらいもあったが、よりシンプルなデザインになり、好感が持てた。実際の操作については、難しくはないであろう。DVD-Videoの再生はダイアログの下部に、操作ボタンが配置されている。それらを操作するだけだ。

All2HD機能を使ってみる

さて、WinDVD 9 Plusの新機能All2HDを利用してみたい。All2HDとは、もともと搭載されていた、Trimension DNM機能をさらに向上させたものである。DVD-Videoの再生では、24fpsの動画を60fpsでプログレッシブ再生する。その際にMotion Judderと呼ばれるコマ落ちのような非連続表示が発生がするが、WinDVD 9ではこれらを改善し、滑らかな再生を実現している。さらにアップサンプリングすることで、サンプリングの精度を上げ、高画質での再生が可能だ。結果、DVD動画再生をより精彩で立体感のあるものにしてくれる。サンプリングの設定は、手動で設定することもできる。

実際にAll2HD機能を使ってみよう。[ビデオ]→[All2HD]タブで [3D All2HDを有効にする] にチェックを入れる。これだけでOKである。さらに、[All2HDの調整]を「オン」にすると、右のスライダでビデオ解像度を選択できる。右へ行くほど高精度になり、最大1080p(有効走査線が1080本、画素数は1920×1080)の解像度でサンプリングさせることが可能だ。

[デジタルナチュラルモーション]では、ビデオ品質を[シネマ]または[最高品質]に設定することができる。この結果、DVDの再生精度が飛躍的に向上する(図4)。

図4 All2HDの設定

All2HD機能には、さらに便利な機能が用意されている。図4で、[デモ]にチェックを入れると、表示画面が左右に分割し、左にAll2HDを設定していない状態、右に設定した状態で再生が行われる。All2HD機能の効果を検証できるので、最適な調整を行えるだろう(図5)。桜の花の精細度に注目していただきたい。画面左ではややぼやけた感じがわかるだろう。

図5 All2HDのデモ

実際にどの程度の差があるのかを表示された状態の様子を拡大してみた。同じ部分をAll2HDで処理されているものと、いない状態での比較である。

図6 All2HD機能無効

図7 All2HD機能有効

両者の違いは図6と図7をみれば、一目瞭然であろう。All2HDをオンにすることで、めしべの1本1本がはっきりと見える。全体的にコントラストやエッジが強調されており、それが、高品位な再生を実現しているのだ。筆者の試した範囲では、アニメなどの再生で、大きな効果を得ることができた。All2HD機能は、DVD-Videoとmpeg2動画の再生においてのみ利用できる。