705iシリーズとしては最初の発売となった防水薄型携帯「F705i」

富士通は22日、同日販売を開始したNTTドコモ向けの携帯電話「F705i」に関する記者説明会を開催した。従来の「F703i」および「F704i」と同等の防水性能を確保しつついかに薄型化を図ったか、素材や内部構造などを紹介しながら解説した。

F705iでは、従来機種と同じIPX5/IPX7規格相当の防水性能や、背面パネル内に浮き上がるLEDイルミネーションの「フローティングサイン」を継承したまま、本体を4.2mm薄型化し、厚さを17.9mmから13.7mmとした。富士通によれば、防水携帯電話としては世界一の薄さだという。これを実現するために投入した数々の工夫のうち、最も特徴的なのが、樹脂と金属を組み合わせた「ハイブリッド成形」のケース材料を採用したことだ。

防水性能を持つF70Xiシリーズでは、表面のケースと裏面のケースがかみ合う部分にシリコンゴム製のガスケットを挟み込むことで水の浸入を防いでいるが、ゴムの反発力を受け止めるため、ケース部品に十分な耐久性が必要だった。また、表・裏のケースの固定も、側面からのネジ止めによって行っていた。今回採用したハイブリッド成形のケースは、樹脂の内部に骨組みとなるステンレスが入っているために剛性が高く、ネジ止め無しのはめ込みによる固定が可能となる。

ハイブリッド成形のケースを採用したことで大幅な薄型化を実現

これによって、薄型でスタイリッシュなデザインに仕上げながら、ケースの剛性も確保した。ハイブリッド成形パーツは、金型の中に金属材料を設置してから樹脂を満たす手法で製造され、通常の樹脂ケースよりも高価になるということだが、ネジなど他の部品を削減する効果もあるので、全体で見れば従来機と比べて遜色ない製造コストに抑えられたとしている。さらに、従来2枚だった回路基板を1枚に削減し、基板の表裏両面でほぼ同じ場所にそれぞれチップを実装する技術を導入するなど、基板そのものの削減や部品実装の高密度化も図っている。

基盤自体の数の削減や、実装の高密度化も薄型化に貢献している

防水性確保のためのさまざまな性能試験を行っており、エアリーク試験などについては出荷製品の全数に対して実施しているという

その他にF705iで取り入れられた工夫としては、従来は別だったイヤホンマイク端子と外部接続端子を統合したことが挙げられる。ケースそのものが防水でも、端子部分のキャップがしっかり閉まっていなかったり、閉め忘れたりした場合は、水の浸入が避けられない。開閉部分を削減することでこの危険を減らそうというものだ。

開閉部を減らすことで少しでも水の進入路を少なくする

37個のLEDを配置し、従来よりも多彩な表現が可能となった「フローティングイルミネーション」

同社製の携帯電話では70Xiシリーズだけでなく、「キッズケータイ F801i」にも防水技術が取り入れられている。実際の商品化はNTTドコモの判断となるが、富士通としては、防水性能は特定機種だけに限定したものではなく、シリーズをこえて横展開していくことは可能としている。

また、防水性能の維持期間は2年間としているが、2年が経過しても急に支障が出ることはないように十分な性能は確保しているという。ドコモショップなどの窓口に持ち込むことで、部品交換(有料)により防水性能を回復することは可能。