NECビッグローブは15日、長時間の動画を高画質で配信可能なASPサービス「ロングムービーオプション」を発表した。同サービスは、携帯電話向けサイト運営事業者を対象に、サービス構築基盤をASPとして提供する「ケータイ基盤ミニ」の機能強化の一環となる。提供開始は11月末からの予定。

着信メロディのダウンロードシステムなどを手がけるフェイス・ビズが開発した、携帯電話向けの動画再生エンジンを活用することで実現した。映像・音声データを受信しながら同時に再生を行なうストリーミング方式で動画サービスを提供することで、1時間を超える長時間の動画配信を実現し、対応機種ではフルスクリーンでの動画再生が可能。

また、専用の動画再生アプリケーションを携帯電話にダウンロードするだけで動画が再生できるため、幅広い端末で利用できる。対応機種は一部を除くNTTドコモのFOMA 携帯電話。フルスクリーンでの視聴は、903i・703iシリーズ以降のうち18機種のみの対応となるが、今後発売される905iシリーズにも順次対応し、2007年末までに約90機種に対応する予定。902iシリーズ以前の機種では、通常スクリーンでのみ視聴となる。

ケータイ基盤ミニの導入には、初期費用として120万円、月額12万円の基本費用が必要で、導入する機能に応じて料金が変動する。ロングムービーオプションは、初期費用15万円、月額20万円から。なお、ケータイ基盤ミニが持つ認証や課金といった機能を使わず、動画サービスのみ導入を希望する事業者向けに、ロングムービーオプション単体での販売も行う。

同社は、この動画配信技術を活用したサービスとして、タレントの稲川淳二氏の怪談ライブ映像コンテンツを、iモード公式サイト「稲川淳二恐い話」にて情報料無料(パケット通信料は別途必要)で同日より配信している。