PCMark Vantage v1.0

FutureMark
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次はいよいよPCMark Vantageである。今回からPCMark Vantageは方向性がだいぶSYSmarkなどに近いものに変わってきた。具体的な話は今回は省くが、Productivity/Communications/Music/Gaming/TV and Movies/Memoriesという7つのシチュエーションを想定し、各シチュエーション別に複数のシナリオを実施、その結果からRatingするというもので、PCMark05までに見られたComponent Benchmarkから大きく方向が変化している。結果としてスコアはグラフ9の様になる。ここでPCMarkのスコアはグラフ10に示す、8つのシナリオから算出される形だ。大雑把に言うと、ここではYorkfieldとKentsfieldは、大きな差はない(というか、Yorkfieldが負けているケースも、ままある)程度。そこでPCMarkの詳細をまとめたのがグラフ10だ。

このグラフ10、数字が何かという話は実は現時点でも不明である。スコア自体はPhoto10の様になっているが、Excelに結果を出力するとこんな感じ(Photo11)となる。この各項目の数字を元に最終的にPCMark Scoreを出しているらしいが、なにしろHelpにも何もないし、こちらのページにあるWhite Paperへのリンクは、原稿執筆時点ではPage Not Foundになる始末だ。そういうわけで、解説はもう少しお待ちいただくことにして、とりあえずスコアの詳細をグラフ10に示す。これを見ると、一番足を引っ張っているのは、どうもGaming 2の様だ。PCMark Gaming 2はCPU gamingとHDD gamingの2つの項目からなるが、生データを示すと表2の様になっている。CPU gamingはむしろYorkfieldの方が勝っているが、HDD - gamingでかなりスコアに差があり、結果Yorkfieldが落ち込む結果が判る。どうもこのHDD周り、というのがスコアの大きな決め手になっているようだ。端的に言えば、HDDが絡まない範囲ではYorkfieldが速いが、絡むとどうも遅くなっている様に感じる。ただ、それがなぜかというのは現時点では不明だ。

Photo10:こちらは一応判りやすくテスト結果が出るが、例えばPCMark Memoriesの場合この2つの結果にどう重み付けをしてスコアを出すかが全く不明。ちなみにこの結果は、別のマシン上で試しに動かしたものなので、今回のテスト結果とは一致していないので注意。

Photo11:PCMark Memories 1だと7.45というRatingがついているが、この算出方法が判らないし、これがResultには表示されないのも謎。

表2
Kentsfield Yorkfield
PCMark Gaming 2 386.05 311.82
CPU gaming operations/s 9035.585 9293.778
HDD - gaming MB/s 16.494 10.462