携帯電話向けOSベンダの英Symbianは3日(米国時間)、半導体メーカーの英ARMと提携し、将来的に自社OSでARMのマルチコアプロセッサをサポートすることを発表した。ARMのマルチコアチップを搭載したSymbian携帯電話は、2010年発表を見込むという。

この提携により、Symbianは携帯電話向け自社OS「Symbian OS」のカーネルレベル、およびデバイスドライバモデルでARMのSMP(Symmetric Multi Processing)アーキテクチャをサポートする。具体的には、ARMが同日発表した「ARM Cortex-A9 MPCore」プロセッサを対象とする。また、マルチプロセッサ対応にあわせたSymbian OSの改良を行っていくという。

複数のコアを持つマルチプロセッサをサポートすることで、処理を並行して行えるようになる。Symbianによると、高機能な携帯電話に搭載することで、OSがアプリケーションに合わせて個々のコアを調節できるため、ゲーム、TV、ブラウザなどのハイエンドアプリケーションを効率よくパワフルに動かせるとしている。また、必要なときにコアにアクセスすることで「パフォーマンスオンデマンド」を実現、バッテリ持続時間を改善できるとしている。

SymbianではOSのサポートにあわせ、開発ツールでのサポート、ハードウェア認定も行う予定。

Cortex-A9 MPCoreを搭載した最初のSmybian携帯電話は、2010年に登場する見込みという。