「Camera」は内蔵カメラで写真を撮影する機能だ。カメラは解像度が200万画素でズームなし。携帯電話にも500万画素クラスで手ぶれ補正付きのカメラが搭載される昨今では、スペック不足が否めない。インタフェースは、シャッターボタンと撮影済みの写真にアクセスするためのボタンのみ。構図を決めてシャッターを押すだけの極めてシンプルなカメラである。好意的に捉えれば、誰でも迷わずに操作できるカメラだ。日本に比べると米国では携帯カメラの利用が定着していないので、このようなアプローチなのかもしれない。

シャッターボタンと撮影した写真にアクセスするためのボタンのみ。シンプルな「Camera」

フォトビューワー画面

使ってみると、シンプルな中にもこだわりがあることに気づく。まず手ぶれ防止だ。撮影した写真を確認したところレンズはF値は2.8と明るい。シャッターボタンはディスプレイに軽く触れるだけで切られるので、シャッターを押した時の手ぶれが起きにくい。またシャッターを押すと、絞り羽根が閉じるアニメーションと共にカシャという音がして撮影される。最初は大げさなエフェクトだと思ったが、そのごくわずかな間隔も手ぶれ防止に貢献している。もう1つのこだわりがフォトビューワーだ。「Photos」は、マルチタッチを使って拡大 / 縮小したり、ディスプレイ上で指をスライドさせて写真をめくったりなど、指先で自在に写真表示をコントロールできる。写真を見る (見せる)作業が楽しい。

「Camera」での撮影例。明暗の差が激しいシーン、暗い場所は苦手。本格的な撮影は望めないが、スナップ目的なら十分な画質

不満点としてはシーンによって極端に露出が外れることがある。細かい設定は無理でも、タッチ操作で切り換えも簡単に行えるのだからシーンモードを追加してほしい。