消費電力

最後に消費電力だ。数値はシステム全体の消費電力を「ワットチェッカー」で計測したもので、「Idle」はシステム起動後の何も作業をしていない状態、「Load」は3DMark06のGT1実行中のピークで計測している。なお、実際のプロセッサ製品では消費電力にある程度の個体差があり、特に今回の比較では計測値の差が非常に小さかったので、念のため"参考値"としていただきたい。

結果は順当で、それほど特徴のある数値も得られなかったのだが、よく見ると少しだけ気になる点がある。QX6850とQX6800では、おおまかに電力消費の傾向は変わらないと思うので、誤差といってしまってもよいのだが、Load時に比べIdle時の方が、計測した消費電力の差が微妙に大きい。これは、システムクロックと内部倍率の違いから、QX6850とQX6800ではステート時の動作クロックに差が生じるため、そのことが主な要因なのかもしれない。

QX6850(左)は333MHz×6なので2GHz、QX6800(右)は266×6なので1.6GHzとなり、結果400MHzと割と大きな差が。ところでBIOSの問題だろうか、ステートなのになぜか電圧が下がっていないのが少々気になるものの、原因はわからなかった

さて、ここまで見てきたCore 2 Extreme QX6850だが、当然のように最高性能だし、Tcaseが改善した分、"登場時"のQX6800と比べれば導入を勧めやすくもなっている。価格が許容できれば、あとは後継製品や対抗製品が登場するまでの時間をどう見るか次第である。PenrynやPhenomがどうしても待てないといったユーザーに限れば、QX6850以外を選択する理由はほとんど存在しないと言ってしまってよいだろう。